こんにちは、福田栗作(@kurisakunchi)です。このブログでは注文住宅や雨水タンクに関する話題についてユーザー目線で解説しています。

ウッドデッキってそもそも何?
家に設置したらお庭に映えるウッドデッキ。なんとなく憧れから入れるのも良いですが、高額なものだけにしっかりメリット、デメリットを把握して設置したらもっとお庭ライフが素敵になりますよ。
この記事でわかること
- ウッドデッキとは。
- ウッドデッキが活躍する場面とメリデメ。
- ウッドデッキの素材別、強味と弱味
ウッドデッキのメリデメを理解して設置の参考になれば嬉しいです。
ウッドデッキやカーポートの費用を抑えるテクニックを解説した記事もあります。注文住宅の外構工事で見積もりみたら高額だったと驚いた方などはぜひご覧ください。
ウッドデッキ とは?
ウッドデッキとは、ざっくりいうと古民家によくある縁側の西洋建築版。木製、または人工木で作られた屋外用の床スペースです。戸建住宅だとリビングの掃出し窓にあわせて設置されることが多く、部屋と庭をつなげてくれる存在といえます。
縁側は廊下ぐらいの幅しかないことが多いのに対して、ウッドデッキはその広さは自由。バーベキューができるようなスペースにする場合もあれば、ちょっとした縁側と同程度のケースも。その家の暮らし方や使い方にあった形で設置ができます。
テラスとの違いは?
そもそもテラスとは? コトバンクの説明がとてもわかりやすいので引用します。
建物の前面に設けられた屋根のない台状の場所や、庭園、街路に張り出した壇状の場所。土を盛り上げて上部を平らにした台地で、上部にコンクリート、れんがなどを敷き詰めることが多い。
コトバンク「テラスとは」

実際の一軒家のテラスは左の図のような感じのもので、庭の土部分よりも高さのあるスペースをさします。
ウッドデッキよりも耐久性やメンテナス性は高いのが特徴。木の風合いより石造りのものが好きな人にはウッドデッキではなくテラスにするという選択もありでしょう。
大きさは? 一間一尺はどれくらい?
YKKとリクシルの場合のサイズを紹介します。ウッドデッキでは幅(間口)が間(けん)、奥行き(出幅)が尺という単位が使われます。日本で昔から使われてきた単位ですが、今はメートル法が主流なので馴染みがない人もいるかもしれません。
1尺は約303mmで、6尺は1間になります。つまり1間は約1818mm。ただし、メーカーによって、1尺と1間の大きさは変わるので注意しましょう。
YKKのウッドデッキでは幅が1間(1851mm)から、奥行きは3尺(920mm)からサイズを選べます。リクシルの場合は幅1.5間(2750mm)、奥行き3尺(928mm)から選べます。
ウッドデッキを設置するには最低でも畳1畳分の広さが必要になると覚えておきましょう。
束柱や根太って何? ウッドデッキの部位紹介


- 床板…人が乗る部分。天然木の場合、樹種によって風合いや乗ったときの感触が変わる。
- 根太…床板を支えるための補強材。大引きとは垂直になるように配置される横材。
- 大引き…床板を支える部材で地面から伸びる束柱の上に乗せる部材。
- 束柱…地面から伸びるウッドデッキを支える柱。ウッドデッキの重さを支えるだけでなく、高さが揃っていないとデッキが水平にならないので重要な存在。
- 束石…ウッドデッキの重さを受けるパーツ。束石の値段も地味にするので土間打ちして束柱を埋め込むことで使われないケースもある。
- 幕板…根太や大引きを見せなくして見栄えを良くする部材。
ウッドデッキが活躍するケースは?
リビングを広く見せる
古民家の縁側の付いた和室って気持ち広く見えますよね? 室内の床と縁側の床に連続性が生まれることで錯覚が生まれるからなんです。
ウッドデッキも同様にリビングの床の色や高さを揃えて室内と外部に統一感を与えると室内が広く見える効果を生み出せます。リビングにもっと開放感が欲しい人には良さそうですね。
敷地が斜面で外に出づらいお宅

こちらの写真のように、敷地内の傾斜が厳しいお宅だと外に出づらいですよね。こういった家ではウッドデッキを設置することで室内から外に出やすくなります。
いうなれば、木製のバルコニーを拡張するようなイメージですね。急斜面で庭が取りづらい家ではウッドデッキがあることで暮らしやすくなります。
リビングを広く見せたい、敷地が斜面という以外にも設置することでメリットはあります。
ウッドデッキを設置者の本音、実際は?
ウッドデッキに関して自宅に設置した人にアンケート調査を行い、60人から回答を得ました。
回答内容を大きくまとめると以下の結果になりました。
- DIYで設置する人も結構いるが外構業者に依頼するパターンが半数
- ウッドデッキの大きさは1.5㎡以上7.5㎡未満が75%。
- ウッドデッキのみなら50万円以内で収まることがほとんど。
- 人気オプションはステップ(階段)とフェンス
- ウッドデッキの利用目的・一番人気は「BBQや食事のスペースづくり」
- ウッドデッキ最大の後悔ポイントは「掃除・メンテナンスが面倒」
ウッドデッキに関するアンケート結果にもとづいてみんなのサイズや価格、後悔ポイントを詳しくまとめた記事もありますので興味があればご覧ください。
ウッドデッキによるメリット・デメリット
ウッドデッキ を設置する メリット
家族の憩いの場ができる
ウッドデッキに椅子やテーブルを置けば、テラスとしても使えてちょっとしたカフェのような空間を作れます。休日にのんびりお日様を浴びながら本を読んだりする生活は憧れますよね。
また、子どもの遊び場としても大活躍。我が家でも幼稚園児の娘がウッドデッキで飛んだり跳ねたりしたり、紙を広げて絵の具でお絵かきしたりしてます。
家族の憩いの場になること間違いないしです。
洗濯物を干すときの足場になる
洗濯物干しを外壁につけて、外干しする人にもウッドデッキは役立ちます。ウッドデッキは部屋の床の高さと同じくらいの高さが多いので、に外に出れば楽に干せるのは嬉しいポイント。特に布団などの大物の洗濯物を干すときは部屋から干すのは地味に大変なのであると便利です。
ちょっとした物置スペースが生まれる
ウッドデッキの下のスペース、野ざらしだと気がひけるけど庭でよく使うものなどを置くのにもってこいです。じょうろやホースリール、庭木や家庭菜園で使う肥料や土など普段遣いするものをおけるのは助かるポイントです。
ちなみに我が家では、物置スペースとしてだけではなくウッドデッキしたを使ってしいたけの原木栽培もしてます。簡単にできるやり方を紹介しているので興味がある方はチェックしてみてください。
完全に雨を防げるわけではないけど、倉庫にいちいち片付けるのは面倒というようなものなどを雑におけるスペースができるのはものぐささんには嬉しいかもしれませんね。
掃出し窓から子どもが転落するリスクが減る
我が家はリビングに窓が2つあるのですが、片側だけにウッドデッキをつけようとしてました。外構のプランを相談したときに「小さいお子さんが窓から落ちるかもしれないので、両方の窓につけたほうがいいですよ」って言われて、ハッとしました。窓の鍵を締め忘れていた場合、子どもが開けちゃうかもしれない。。。
基礎の高さは建築基準法で30cm以上と定められています。湿気をこもらせないためや浸水対策に高基礎にするお宅も増えてきています。30cmなら幼児なら軽いけがで済むかもしれませんが、もっと高くなったらどうでしょうか。床の延長としてウッドデッキがあれば安心できる要素となるでしょう。
ウッドデッキを設置するデメリット
メンテナンスが必要
基本、外に設置されるウッドデッキ。直射日光や風雨で劣化したり、塗装がはげたりするので、天然木でも樹脂をつかった人工木でも掃除やメンテナンスが必要になります。
とはいえ、ウッドデッキを設置しなければ、庭の整地されたスペースになるので雑草は生えます。これを抜いたりするメンテンスはしないといけないと思うと、大きなデメリットではないと考えられますね。
導入時の費用が高い
更地のままであったり芝を張ったりするケースと比べるとどうしても費用がかかってしまいます。
土間打ちや束石(柱を支える石)を設置して、その上にウッドデッキを建てていくので、1㎡あたり1万円~数万円かかります。メリットとくらべて必要ないなと感じられたらやめておくのも手といえるでしょう。
のら猫が居着く可能性がある
ネコ可愛いけど、のら猫がよってきたら困りますよね。可愛いけど、家のウッドデッキを気に入られちゃうと面倒なことが起こります。
糞が放置される、捕まえた虫や動物の死骸を置かれるといった衛生面からのデメリットが生じます。かわいいけど。
「猫の恋」なんて俳句の世界では風流ですが、繁殖シーズンに家の庭で盛られたら結構うるさいので夜の寝付きが悪い人だと気になってしまいますよね。入られないように囲いで覆うという手もありますが、これも地味に費用がかかるので要注意です。
シロアリに気づくにくくなる
シロアリは外気、空気の流れを嫌う性質があり、糞や唾液でトンネルを作って地面から家の木材までのルートを確保します。この通り道のトンネルが蟻道(ぎどう)です。ウッドデッキがあることで基礎から家にのびた蟻道の発見が遅れてしまう可能性があります。特に囲いで覆ってしまうと見えづらくなるのでより確認がもれるリスクが増しやすくなります。

余談ですがデメリットというほどではないものの囲いをつけてちょっと後悔しました。ウッドデッキなどの外構工事で失敗・後悔したところとどうすればよかったかをまとめた記事もあります。興味がありましたら御覧ください。
材質は
大きく分けて、天然木と樹脂を使った人工木、再生木材に分かれます。
さらに一口に言っても、種類は「ソフトウッド」と「ハードウッド」に分かれると覚えておきましょう。
ソフトウッドは針葉樹からなる木材。柔らかい木で傷つきやすいのが特徴ですが、価格が安いのが特徴です。逆にハードウッドは広葉樹の木材で耐久性がある反面、価格がソフトウッドより高くなる傾向があります。
人工木、再生木材とは木粉と樹脂やプラスチックをあわせて作られた資材。天然木と比べて耐久性が高いのが特徴です。
素材 | 価格 | 耐久性 | メンテンス性 |
ソフトウッド | ◎ | △ | △ |
ハードウッド | △ | ○ | △ |
人工木 | ○ | ◎ | ○ |
天然木
天然木の木を使ったウッドデッキは木そのものぬくもりなどの質感が良いのが魅力的ですよね。床材が無垢板にしようと検討されている人はお外で使うウッドデッキも天然木のタイプにすれば家に統一感がでて、魅力的になること間違いなし。
木の風合いや板一枚一枚に表情があってよりおしゃれになるのは天然木の最大のメリットです。
一方で、デメリットとしては、シロアリにやられてしまうこと。ちゃんと手入れをしないと数年後にボロボロになってしまうという悲しい結果になってしまいます。また、日本は高温多湿なので腐りやすいという点も注意が必要です。
天然木の耐久性は?
ウッドデッキの性能や耐久性に関する実験データに基づく資料があったのでこちらを紐解いていきます※1。
ウッドデッキのパネルを屋上に10年置いて、劣化状況を観察したところ、エッキ(ボンゴシ)、チーク、レッドウッドは表面に細かい割れが発生したものの外観から腐朽はなく初期の状態を維持。一方でスギ、ヒノキは腐朽が進み、スギのほうがひどく、最も腐朽したのはベイツガだった。ただ、ベイツガはアセチル加工したものだけは表面状態が良好だっという。
デッキの部材に問題がなくても、受け材(床材の下にくる部材)は腐朽が目立つという結果に。資料では高耐久化が重要と結論付けています。
再生木、人工木
人工木素材は天然木とくらべて耐久性とメンテンス性に優れているのが特徴です。
規格品で設置しやすいため、取り扱い業者が多いです。なので、割引してもらいやすいのもありがたいポイント。最大60%以上割引してくれるところもあるので、見積もりをとってみると嬉しい悲鳴があがりますよ。
また、オプションの種類が豊富なのもうれしいところ。柵や屋根の種類もさまざまで、家に似合うものを選べるのが嬉しいところですね。また天然木ではあまりない、囲いをつけられるのも人工木ならでは。囲いをつけることでのら猫が入り込めなくなるので、気になる人にはオススメのオプションです。
ただ、デメリットもあります。それは、夏場、直射日光にさらされているところは結構、熱くなります。我が家は南向きの窓につける形でYKKAPのリウッドデッキを設置しているのですが、裸足で歩くのは厳しいぐらい熱いです。洗濯物干そうと昼間に裸足で出ると「アッツ」ってなります涙。
これは天然木にはないデメリットと言えそうです。
天然木に比べて耐候性、耐腐朽性が優れているものの、紫外線で変色することがあります。これは表面だけで強度には影響与えず、気になる場合はヤスリで軽く削れば元に戻ります※1。
まとめ
- ウッドデッキとはざっくりいうと縁側の西洋建築版。広さを自由に決められる屋外用の床スペース。
- 家族の憩いの場になったり、洗濯物を干すのが楽になるといったメリットがある。
- のら猫に居座られたり、シロアリ被害発見が遅れる可能性には気をつける必要がある。
- 素材は天然木と人工木に分かれる。
ウッドデッキがあることでデメリットがある反面、生活や暮らしに幅が出ることは間違いないです。設置の検討の参考になれば嬉しいです。
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参考文献
※1:信田聡「ウッドデッキに求められる性能と耐久性」
※2:日本エクステリア工業会「エクステリア製品の豆知識」
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