こんにちは、福田栗作(@kurisakunchi)です。このブログでは注文住宅や雨水タンクに関する話題についてユーザー目線で解説しています。
ツツジ(躑躅)を庭に植えたいけど実際どうなんだろう…
113人にご自宅の生垣に関するアンケートを行ったところ4人が植えていると回答したツツジ(躑躅)。またシンボルツリーに関するアンケートでは1人が植えていると答えていました。
この記事ではご自宅に植えるか迷っている人向けに、回答者が実際に植えて感じた「良かった点」や「後悔・失敗したポイント」を紹介していきます。
また、同じツツジ科のサツキについてもツツジとの違いや植えてよかった点や失敗、後悔を紹介していきます。
ツツジ(躑躅)の基礎知識
ツツジ(躑躅)の基本情報
- 分類:ツツジ科ツツジ属
- 原産地:北半球
- 開花時期:2月下旬~5月
- 樹高:0.3~2.5m
ツツジ(躑躅)の育て方※1
- 植えるのに向いている場所
- 水はけと風通しがよい日向を好む
- 水やり
- 庭植えは土がひどく乾燥しない限り不要
- 鉢植えは夏は朝夕に、春秋は1,2日に1回、冬は表土が乾いたらたっぷり与える
- 肥料
- 冬に緩効性化成肥料か油かすを寒肥として与える
- 追肥は開花後と秋に緩効性肥料を施す
- 剪定
- ほとんど必要ないが、枝が茂ったときは枝分かれしている付け根を切る。
- 開花後の早い時期から遅くとも6月までに行う。
- 夏以降の剪定は花芽を切るので翌年の花つきが悪くなる。
ツツジ(躑躅)の病害虫
- ハダニ
- 発生しやすいハダニ
- チャノヒメハダニ
- チビコブハダニ
- 発生時期:高温乾燥時に繁殖が旺盛になる
- 被害:葉や茎などの汁液を吸収し、生育不良や変色などを引き起こす。
- 防除
- 葉裏や生長点など寄生しやすいところを観察し早期発見、早期防除が重要になる
- 薬剤の耐性がつきやすいため薬剤の系統を変えながら散布することを。
- 発生しやすいハダニ
- グンバイムシ
- ツツジグンバイ
- 発生時期
- 4月中下旬からふ化し始める
- 成虫は5月中旬、7月中旬、9月下旬
- 被害:葉の汁を吸われ、葉が白くなる。加害が進むと葉が落ちる。
- 防除:4月下旬~5月上旬に殺虫する
- 発生時期
- トサカグンバイ
- 発生時期
- 3月下旬~4月中下旬にふ化、第1世代の成虫は5月上旬に現れる。
- 第2世代が7月上中旬、第3が8月上旬、第4が9月下旬より発生する
- 防除
- アセビを近くに植えない。
- 樹勢を強く保つ
- 発生時期
- ツツジグンバイ
- ベニモンアオリンガ
- 発生時期:4月下旬、6月下旬、8月下旬に幼虫が発生する
- 被害:葉を食害するほか、蕾に食入するので花が咲かなくなる
- 防除
- 被害をうけた蕾を摘み取り処分する
- 小枝状のマユ内で越冬するので、かき取る。
ツツジ(躑躅)の雑学
ツツジ(躑躅)を植えてはいけないって本当?※3
「日本俗信辞典」に植えると悪いとされるものの1つにツツジもあげられていました。
その理由は地域によってさまざま。和歌山では「病人が出る」、長崎では「ツツジは火がまわるので家の庭には植えてない」という理由から避けられているといいます。研究者は「火事になると決まっていなくても危険は避けたいというのが人間の気持ちなのだろう」としています。
このほかにも植えてはいけない木として、ツバキやカキが紹介されてました。記事中に紹介してますので興味ある方は合わせて御覧ください。
ツツジ(躑躅)とサツキ(皐月)、シャクナゲとの違いは?
ツツジ属は世界で約850種確認されているが、サツキはツツジ亜属で樹木。ツツジ亜属のサツキとその栽培品種をサツキといい、それ以外をツツジと呼ぶされる※4。
主な違いはツツジは4~5月に咲くのに対し、サツキは5~6月に開花。花弁の枚数は5枚で同じだが、花はツツジのほうが一回り大きい。
シャクナゲとの違いについては、「これは絶対」という分類はまだないという※5。
調査の概要
シンボルツリーに関する調査
クラウドワークスを利用して、「シンボルツリーに関する調査」と題して2022年10月23日~24日に調査を行い、110件の回答を集め、追加で2022年10月25日~30日に90件の回答をいただきました。
質問内容は以下の3問で自由回答形式です。
- ご自宅に植えているシンボルツリーの樹種を教えてください。
- シンボルツリーを植えて良かった点、気に入っているところを教えてください。
- シンボルツリーを植えて後悔している点、失敗したポイントを教えてください。
この調査の結果で、ツツジ(躑躅)は1票獲得していました。
1位のオリーブ、2位のシマトネリコ、3位のハナミズキについても同様に植えた人の声をまとめています。シンボルツリーの樹種をお迷いの方は合わせてご覧ください。
なお、200件の回答結果をまとめてランキング形式にまとめた記事もあります。他の樹種について迷っている人はこちらも合わせてご覧ください。
生け垣に関する調査
クラウドワークスを利用して、「ご自宅の生け垣に関する意識調査」と題して2023年3月20日から4月2日までの間、アンケート調査を行い、113件の回答を集めました。
質問の内容は以下の3問で自由回答形式です。
- ご自宅の生け垣に採用した樹木、樹種を教えてください。
- その樹木、樹種にして良かった点、気に入っているところを教えてください。
- その樹木、樹種を巡る後悔や植えて失敗したポイントを教えてください。
この調査で、ツツジ(躑躅)は4票獲得していました。
シンボルツリーと同様に1位のカナメモチとレッドロビンを植えた人の声もまとめました。2位は9票獲得したサザンカで、こちらも同様に生け垣に採用して良かった点などをまとめています。
また、このアンケート結果をまとめてランキング形式で人気樹種を紹介した記事もあります。植栽を迷っている人は合わせて御覧ください。
ツツジ(躑躅)を植えた人の本音
ツツジ(躑躅)を植えて良かった点
シンボルツリーに採用した人は…
- 季節になると必ずオレンジの花を咲かせてくれる
生け垣にした人は…
- 春にきれいな花を咲かせるため気に入っています。
- 時期によって花が咲くこと。
- 生け垣といったら迷わず、つつじというイメージがあったので、我が家での生け垣はつつじです。ありきたりかもしれませんが、つつじしか考えられなかったです。新緑がキレイになってきた頃につつじも咲き始めて、パッと明るくなった生け垣が気に入っています。
- 春から夏にかけて大輪のツツジが一斉に花を咲かせるので窓から外を眺めると華やかで心が和みます。花が終わっても緑の葉もきれいですよ。
ツツジといえば一斉に咲き乱れる花ですよね。シンボルツリーや生け垣に採用した方からも花が綺麗で植えてよかったという声が目立ちました。
この他にもきれいな花を咲かす樹種の記事はありますので合わせて御覧ください。
ツツジ(躑躅)を巡る失敗・後悔
シンボルツリーに採用した人は…
- 大きくなりすぎて日影が多くなってきた
生け垣した人は…
- 花が落ちて道が汚れるため、掃除が必要なところがネックです。
- 特になし
- 後悔はしていませんが、やっぱり生け垣なのできれいに保つために、つつじが咲き終わった後に剪定をするのがちょっと寂しいです。
- あえて言うならば、花が散って地面に落ちた時、外の道路側の掃除をしなくてはなりません。
花が咲く樹種あるある、散った花の掃除が面倒。ここでも失敗したという声は目立ちました。
この他にも花の掃除に悩む人は金木犀やサクラを植えた人の声もぜひチェックしてみてください。
サツキ(皐月)を植えた人の本音
サツキを植えてよかった点
- 手入れが簡単でとても扱いやすいところがいいなと思っています
- 比較的手入れが楽な上、毎年5月になると赤や白の綺麗な花を沢山咲かせてくれて目を楽しませてくれます。
サツキを巡る後悔、失敗
- 大きくなりすぎてしまうところがちょっと辛いなあと思います
- 生け垣としてはちょっと背丈が低く、周囲からの目隠しとしては、背が高くなるレッドロビンも良かったかとなって、思っています。
まとめ
- ツツジの花の色から「火事になる」という伝承はあるが植えてはいけない科学的な根拠はおそらくない
- ツツジを植えてよかった点は花を楽しめること
- 失敗や後悔は、散った花の掃除が面倒な点。
ツツジを植えてよかった点として声を揃えるのが「花がきれい」という点。しかし一方で、その花が咲き終わったあとの掃除を面倒に感じる人は一定数いました。年に1回、風物詩として手間に感じずに楽しめる人ならツツジを気に入るかもしれません。
ツツジを植えるかどうかを考える際の御役に立てたら嬉しいです。
余談ですが、植えるのも切るのも樹木について悩んでいる場合はプロにおまかせするのが一番です。植物は話しかけたり仕草を見せたりしないので自分の行なったことが正解だったのかわからないのが育てる上で一番むずかしいポイントです。管理人も実際に生け垣を管理していてもこれであっているかよくわからないまま過ごしてます。
そういう不安がある人は年間受付件数20万件以上を誇る、その道のプロ「【剪定110番】」に相談してしまいましょう。24時間受け付けている電話相談、プロが実地で見てくれる現地調査、現場を見た内容に基づく正確なお見積もりの3つが無料でしてもらえます。もちろん作業後の追加料金はなしで全国どこでも対応可能です。庭木1本から対応しているので気軽に聞いてみるのがオススメです。
シンボルツリーや生け垣に関する情報以外にも外構のスケジュール感や減額方法など外構に関する基礎知識や役に立つ情報をまとめています。もし興味がありましたら、御覧ください。
参考文献
※1:東京都豊島区「ツツジの育て方」
※2:福岡県「【花き花木】病害虫・雑草の発生生態と防除」
※3:飛田範夫「庭園植栽の禁忌」
※4:東京大学大学院理学系研究科附属植物園日光分園「日光植物園のツツジ」
※5:講談社編「ガーデン植物大図鑑」(講談社)
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