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雨水タンク コストやボウフラ対策、補助金、コスパ…基礎知識まとめ

雨水タンク

こんにちは、福田栗作(@kurisakunchi)です。このブログでは注文住宅や雨水タンクに関する話題についてユーザー目線で解説しています。

雨水タンクを初めて買おうか迷っているんだけど、選び方や設置の方法がわからない

上記のような疑問を解決するため、雨水タンク愛用者で2台使っている私が、雨水タンクの購入のポイントや設置方法などを紹介していきます。

この記事でわかること

  • 雨水タンクに関する概要がまるっとわかる
  • 設置の際のポイント
  • 補助金の交付を受けるための注意点
  • 導入してみての使い勝手やボウフラの状況などの「実際」

雨水タンクに関するトピックスごとにまるっと解説してあります。わからないこと、詳細が気になる内容がありましたら、リンクのページからより深い情報を確認してください。

雨水タンクとは?

雨水をためて、家庭菜園や車の洗浄などに再利用する設備。節水効果で水道代の節約にもなるエコな住宅設備です。雨水タンクの他に「雨水貯留施設」「雨水貯留槽」などとも呼ばれます。補助金のホームページでは、雨水貯留施設や雨水貯留槽が対象と記載する自治体もありますが、同一なので安心してください。

雨樋に集水器を取り付け、屋根に降り注いだ雨水を集める方式が一般的です。市販品の多くがこのタイプになります。また市販品のほとんどが非密閉型の構造で、ちゃんと設置すればボウフラが発生しにくいのが特徴です。地下の浄化槽を改造し転用するケースもあり、使ってない浄化槽がある場合は検討するの余地があります。

みんなの雨水タンクの利用状況は?

雨水タンク利用者に利用しているアンケートをとってみました。ざっくりまとめると…。

  • サイズ別では小型雨水タンクが人気。
  • 利用者の3分の1がボウフラを発生させたことがある。
  • 半年以内に1度は清掃している人が3分の2を占めた。
  • 設置者の3分の2近くが水道料金が助かる、節約になったと感じている。

今回の調査では「利用している雨水タンクのサイズ」「ボウフラの発生の有無と対策」「雨水タンクの清掃頻度」「雨水タンクを設置して良かった点、後悔」などを聞いて、結果をまとめてみました。詳細が気になる方は合わせてご覧ください。

どれぐらいの雨でタンクにどれだけ水が貯まる?

1時間に1ミリの雨が降った場合、1㎡にどの程度の水が降り注いだかわかりますか?

正解は1リットル。1時間で1ミリ雨というのは、雨がどこにも流れなかった場合、1ミリの深さの水が貯まることを意味します。

1m*1m*1mm→100cm*100cm*0.1cm=1000c㎥で、1リットルとなります。

実際に雨水タンクにどれくらい貯まるかというと、降った時間*雨量*屋根の面積/集水器の集水効率/竪樋の本数で求めることができます。

いちいち計算するのが面倒な人向けに簡易計算フォームを作りました。数字を入れるだけで簡単におおよそのタンクに溜まる量が計算できますので、雨水タンク導入時や導入後にどれくらい貯まる、溜まったか気になる人はチェックしてみてください。

雨水タンク 導入にかかるコストは?

雨水タンクを設置したいけど費用が気になる方は多いと思います。タンクの容量や素材で値段が変わるので一概には言えないのですが、1番安いタンクを自分で設置する場合は1万円台で可能です。

中型や大型タンクを自分で設置すると数万円以上かかります。業者に設置を依頼する場合は更に数万円かかると思っていたほうが無難です。

いろいろなメーカーの各タンクの値段や設置費用についてまとめた記事もあります。いくらかかかるか不安な人は確認してみてはいかがでしょうか?

雨水タンクの選び方

置く場所をチェック

まず、置く場所を決めましょう。容量が大きくなればタンクもそれだけ場所を取るので、どこに置くかを考えましょう。良さそうなタンクも置けなかったら意味ないので要注意です。

また、タンクのメンテナンス・洗浄をすることを考えると、水道から離れすぎている場所は避けたほうが良いでしょう。タンクの排水口(ドレン)から水を出し切っても泥は底に残ります。そのため中や底をきれいにするにはホースで泥を流し落とす必要があります。ホースが短い場合は中の洗浄ができなくなるので注意しましょう。そもそも洗う頻度はそこまで多くないので絶対に水道の近くでないといけないわけではないので、近ければなお良いぐらいの気持ちでいたほうがよいでしょう。

カーポートに設置しようか迷っている人に向けに、カーポートは設置場所として良さそうかどうかまとめました。

容量をチェック

場所が決まったらどれくらいにするかを検討します。150リットル未満は小型のタンクでプランター栽培や車の洗浄など頻繁に雨水を使う機会がない方にはちょうど良いです。150以上のサイズのものは家庭菜園や災害時の水の確保にも役立ちます。

どれくらい普段使うか、災害時に役立てるつもりかの2軸で「これぐらいあればいいかな」をイメージしましょう。

ここまできたら、タンクの選択肢もだいぶ狭まってきます。

選択肢の中からデザインか、コストパフォーマンスか、機能成か、何を重視するか考えて選んでいくと良いでしょう。

オススメの雨水タンクは?

人気の雨水タンクはホームダムミニやスペースセイバー。小型で設置しやすい、安価で購入できるのが魅力的で多くの人に買われています。人気商品を比較検討し良し悪しをレビューしてみました

安い、コスパの良い雨水タンクは?

どれくらいで水道代のもとが取れるかを計算して、コスパランキングを作りました。コスト重視の方、雨水タンクを導入したいけどお得な商品がわからないという方は参考にしてみてください。

ホームダム 愛用者がオススメする次買いたい雨水タンク

人気の雨水タンク「ホームダム」を2つ家に取り付けている私が、次買い換えるなら視点でオススメのタンクを紹介しています。ホームダムを1年間使ってみたメリデメを基におすすめポイントを解説しています。タンク選びに役立ててもらえたらうれしいです。

英国の雨水タンク「ハーコスター」とは?

オススメの雨水タンクを調べていると、「ガーデニングの本場英国のタンク」といううたい文句のハーコスター製のタンクを見かけませんか?

ハーコスターという企業は実はなく、実態はどういうことか、イギリスのサイトを調べてハーコスターについて解説してみました。緑でスタイリッシュなハーコスターのタンクが気になる人必見のここだけでしか見られない内容になっています。

おしゃれな雨水タンクの選び方は?

おしゃれな雨水タンクのより詳しい選び方やオススメの商品をまとめています。おしゃれなタンクが気になった方はぜひこちらもチェックしてみてください。

雨水タンクの設置方法

基礎や足場を作る

雨水タンクは水が入るとかなりの重量になるので、地面に直接置くと沈む可能性があります。

専用の台を使うか、架台や基礎工事など安定して置けるところを用意しましょう。こちらが難しい場合はブロック塀やレンガを敷くという手もあります。

雨樋を切る

集水器を取り付けるためにまず雨樋を切ります。

  • 集水器の取り付け位置にマスキングテープなどで印をつける
  • 下から切る(先に上から切ると下を切ってるときに雨水が流れてきて滑る可能性があって危険です)
  • もしヤスリと余力があったら切ったところを削っておく(集水器掃除のときに手を切らないようにしておくと安全)。

塩ビ用のカッターを使って粛々と切っていきましょう。

集水器や蛇口を取り付ける

雨樋を切り取れたら、集水器を取り付けます。集水器とタンクをパイプで繋いで、タンクに蛇口を取り付けたら完成です。

私が初めて設置したときは3時間ぐらいかかりました。素人でも簡単にできるので、ぜひチャレンジしてみてください。

京都府さんの設置動画は参考になるのでお薦めです。

設置のときに合わせて買いたいものも紹介しています。気になる方はぜひチェクしてみてください。

雨水タンクの補助金

補助金が出る自治体もあるので、こちらも要チェックです。特に東京、埼玉、愛知、京都、大阪、兵庫は補助金を交付している市町村が多数あります。

設置前や購入前に交付申請を必須としている自治体が多い。雨水タンクの検討を始めたら真っ先にお住まいの市町村は補助金が出るのか絶対にチェックしましょう。

全国各地の補助金・助成金を交付している自治体をまとめました。ぜひチェックしてお得に雨水タンクをゲットしましょう。量が多いので、気になる自治体を検索機能を使って調べてみてください。

雨水タンクの普段遣い、導入してみて実際は?

我が家では最初に250リットルのホームダムを12月に導入。家庭菜園や生け垣に水をやったりするために使ってましたが、7月に雨が全然ふらなかったときはタンクが空になりました。同じものをもう1台購入。そこからは水が切れることはなくなりました。

広めの菜園スペースがあるご家庭だと250リットルで足りない場合があるというのは意識しておくと良さそうです。

導入して1年が経過しましたが、いまのところぼうふらで困ったことはまだないです。タンクから水があふれ出る「オーバーフロー」が起きないようにしていることもあってかここは安心です。

このほかの導入してみて感じたメリデメや実際の紹介も詳しく説明してみました。

ボウフラ は発生する?

ボウフラの生態は?

ボウフラは蚊の幼虫で、卵から生まれて2週間で成虫(蚊)になって、100~200個の卵を産みます。一度発生すると短期間で大量発生する可能性があります。タンク内に蚊を侵入させないことが一番の対策で、市販の密閉構造のタンクを選ぶと良いでしょう。

ボウフラの生態から発生する原因や対策、発生時の対処などをまとめています

ボウフラに「銅」は有効?

雨水タンク内に銅板や銅線を入れて、ボウフラ対策にするという話はよく聞きますし、実際に効果はあるのかって気になりますよね。一定の濃度だとボウフラが成長しなくなる、羽化せずに死ぬという結果が出ていて、コストを抑えながらジカ熱対策に役立てられないかという研究も行われています。お墓の花立てに銅製のものを使ったりや十円玉をいれたりするのは身近な例としてイメージがつきやすいかもしれませんね。

銅は植物にとって必須微量元素と呼ばれる重大な栄養素ですが、一方で与えすぎると病気になってしまいます。どうしたらいいのか、雨水タンクに銅がどれくらい必要か、入れる際の注意点や考察などをこまとめています

雨水タンク内の水は腐るの?

雨水は海や川の水が蒸発してできたもので「自然の蒸留水」といえます。腐りにくいのですが、雨樋や集水器に葉っぱや虫の死がいなどがあったり、屋根からの汚れなどから長い間使わずにいると水質が悪化することはあります。

腐る原因や対策についてまとめてみました

メンテナンスやお手入れは?

53施設、55基の雨水タンクの利用動向を調べた調査では、清掃を「していない」が過半数でした。実際に毎週、毎月などこまめに掃除しなくても大丈夫。年1回するかしないか、水が濁っていたりしたら一度水を抜いて、内部や底に溜まったドロやごみを掃除していきましょう。

メンテナンス・掃除の詳しいやり方をまとめてみました

DYIの方法や注意点は?

材料の購入方法は?

ホームセンターでタンクやパイプ、部品などを買うと良いでしょう。もしくはドラム缶などを使うケースもあります。

入手したタンク用の容器に穴を開けて雨水の取り込み口や蛇口を取り付ければ完成です。

注意点

一番気をつけないといけないのは、蚊がタンク内に侵入できるすき間を作らないことです。ボウフラが発生する要因になるので密閉させるように心がけましょう。

また、オーバーフローが起きないようする仕組みも合わせて考え、対策していきましょう。

と、ここまで書いておきながらですが、個人的にはDIYで作るのはあまりオススメしていません。密閉構造の精度でいうと、市販品に分があり、ボウフラの発生リスクが高まることとオーバーフローを避けるためにちゃんとした製品を買ったほうが良いためです

災害時に雨水タンクは役立つか

災害時に必要な水の量は?

総務省消防庁によると災害時の給水目標について以下のように説明しています。

 まず、災害発生から2~3日の間は、飲料水の確保と供給に努めます。その量は、1人1日当たり、3リットルが目安になります。

 次の段階は、災害発生から1週間または10日程度を目途とします。この頃までには、手洗いや食器類の洗浄、トイレなど、最低限の生活用水として、1人1日約10~20リットルの給水を目指します。

総務省消防庁「応急給水 5.給水量の目標設定

最低限の生活用水として最低でも1人1日10リットルは必要となります。トイレを手動で流すのに6リットル必要なので、「みんなに最低限が行き渡るように」見積もっていそうです。実際はもっと使うと思っておいたほうがよさそうで、100リットルのタンクでは少し心もとないかもしれません。

雨水タンク関連で災害時に役立つアイテムはこちら

まとめ

  • 市販品のほとんどが非密閉型の構造で、ちゃんと設置すればボウフラが発生しにくい。
  • 水道代の節約をしながらエコに貢献できる。
  • 初めての設置は不慣れな人だと3時間ぐらいかかるかもしれない。
  • 大容量のタンクなら災害時に水確保要員として大活躍する。

雨水タンクはポイントに書いたようなメリットがありまる。物によっては場所を取る可能性がある、設置方法を間違えるとボウフラが発生するというデメリットがあります。

デメリットもちゃんと調べて設置すれば抑えられるので、エコに節水して災害時に安心を備えたい方にはオススメです。

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