こんにちは、福田栗作(@kurisakunchi)です。
新築戸建てでエアコンつけっぱなしのほうが電気代がお得って本当?
という疑問から「Nature Remo E Lite」を導入してみました。
太陽光発電を導入すると電力を測定する「HEMS」がもれなく設置されるけど、太陽光発電を設置しない戸建て住宅やマンションなどでは今どれくらい電気を使ったか、あの時間にどれくらい使っていたかがわからないですよね。
そんな悩みを解決できるガジェットが「Nature Remo E Lite」。この自宅の電力の使用量をモニタリングできるアイテムを1年以上使ってみて感じたことをレビューしていきます。
Nature Remo E Lite 導入のきっかけ
新築戸建て住宅を建てて、よく言われるのが「夏と冬はエアコンを消さずに24時間運転にしてください」。
賃貸住宅で寝るときだけエアコンをつけてた人間からすると本当に、ずっとつけていて得なのかってどうしても信用できない。でも電気の消費量を知る方法がないというときに見つけたのが、Remo E Lite。
電気メーターから現在の消費電力、1日、一週間、一ヶ月の消費電力量がわかるというもので、これを使えば実際がわかると思って購入しました。
寒波が来たときのツイート。エアコンつけっぱなしで、寒い日は1日の電力消費量が跳ね上がっているのがわかりますよね。
こんな感じで電気をどれくらい使っている、使ったかがわかるのがデータ好きには結構楽しいです。日頃の使用量が目に見えてわかるので自然と節電意識も高まりますよ。
電力を測る方法は?
まずいちばん大事なポイントとして、古いタイプの電気メーターだと測ることができないということは抑えておきましょう。
自宅のが古いかどうかわからないという人も大丈夫。家の外についている電力メーターを見れば人目でわかります。古いアナログタイプのは上の写真ように、ぐるぐる回る計測機器がついているタイプのご家庭の電気メーターでは測れません。購入前に絶対にチェックしてください。
「スマートメーター」は政府の指針で2024年までに全戸設置を目指しているので、新築戸建ての住宅ならほぼ設置されています。築年数が経過している家は念のためチェックしておきましょう。
Bルート申請をしよう
このスマートメーターから電気の情報をもらうために必要なのが「Bルート申請」。まずBルートとは何かをおさらいしましょう。
スマートメーターで計測したデータを、お客さま宅内のHEMS機器へ送信するサービスです。HEMS機器で、30分ごとの電気のご使用量や現在お使いの電流値等を把握することで、より効果的に省エネを行うことができます。
東京電力パワーグリッド株式会社「電力メーター情報発信サービス(Bルートサービス)|電力自由化への対応|」
要するに、スマートメーターからデータを送ってもらうためのIDやパスワードを発行してもらうことです。この情報を基にRemo E Liteが電力に関する情報を拾ってくれます。
なので、まずこのBルート申請をしていないと、せっかく購入してもただのコンセントに差すインテリアになるので要注意です。Bルートの書類は申請から5~10日ぐらいで届きますよ。各地域にお住まいの方向けに申請ページのリンクをまとめました。
各地のBルート申請ページ
- 北海道にお住まいの方→ほくでんネットワーク
- 青森、秋田、岩手、宮城、山形、新潟、福島にお住まいの方→東北電力ネットワーク
- 茨木、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川にお住まいの方→東京電力パワーグリッド
- 富山、石川、福井にお住まいの方→北陸電力送配電
- 岐阜、長野、山梨、愛知、静岡にお住まいの方→中部電力パワーグリッド
- 滋賀、京都、三重、奈良、大阪、和歌山、兵庫にお住まいの方→関西電力送配電
- 鳥取、岡山、島根、広島、山口にお住まいの方→中国電力ネットワーク
- 四国にお住まいの方→四国電力送配電
- 九州にお住まいの方→九州電力送配電
- 沖縄にお住まいの方→沖縄電力
アプリを入れてセットアップ
Bルート申請をして、IDなどが書かれた紙が届いて、機器もゲットしたらいよいよ電力を図れます。
まず、ご自身のスマホにアプリをダウンロードしましょう。
アカウントを作成して、セットアップをしていきます。デバイスを選択する画面が出るので「Remo E Lite」選びます。
コンセントに本体を差して、Wi-Fiに接続して、Bルート申請でもらった紙のIDやパスワードを入れていきます。
うまくいくと、あとは自動で電力情報を拾ってくれます。
Nature Remo E Lite どんな風に使ってる?
本体自体は差しっぱなしで放置です。このとき気をつけてほしいのが、どこのコンセントに差すか。
スマートメーターから離れると接続エラーを起こす可能性があるのと、Wi-Fiが届かない場所にあるとこれも接続エラーを起こしてデータを拾えなくなります。
なので、外にあるスマートメーターの位置を確認して、室内の近いところでかつWi-Fiが届くところのコンセントに差しましょう。
電気の使用量が1割減った
熱を生み出す系の家電、ヒーターやエアコンなどは電気を多く使用します。中でもエコキュートはかなり電気を使うのをご存知ですか。空気を圧縮して高温、高圧にして水を温めるときに電気を多く使うんです(すごくざっくりした説明なので詳しく知りたい方は「ヒートポンプ 仕組み」で調べてみてください)。
お風呂などで使った分の水を補充して、1日のうちどこかの時間で一気に給湯するので沸かしている時間に電気の使用量が跳ね上がります。なので、深夜の電気代が安い料金プランで、夜中に沸かすことが多いのです。
一時期、電気代が24時間均一の料金の会社に契約していた我が家。なんとなくRemo E Liteで電気の使用時間を見てたら気づきました。
「空気が冷えている夜に湯を沸かすのはもったいない、昼間に沸かしたら電気の使用量がへるのでは」。
実際に冬の午前3時ごろに沸かしていたものを正午ごろに沸かすように設定を変えてみました。その結果がこちら。
深夜の割り引き料金の最適化
また電気代の高騰をあおりをうけて、エルピオでんきが破産したので電気力会社を別の会社にもどしたのですが、そのときもRemo E Liteが役立ちました。
深夜の割り引き料金プラン、各社それぞれですが、どの時間帯を割り引くかを選べることが多いです。例えば九州電力の「電化でナイト・セレクト」の場合、割り引きが効く時間帯を「21時~翌7時」、「22時~翌8時」「23時~翌9時」の3つから選べます。
ここで深夜~早朝にかけてどの時間帯に一番電気を使っているか普段のデータから見れば最適な時間帯で選べます。我が家は早朝にエコキュート、朝にレンジや給湯器を使って電気をめっちゃ使うことがわかったのでこの時間にあわせたプランにして、お得に電気を使ってます。
どちらも電気をいつ、どれくらい使っているかわかるからこそできることですね! 2022年は夏も冬も停電の心配があったり、これから電気代も上がっていく可能性が高いので可視化して削れるところは削れるのはとても大切です。
Nature Remo E Lite の気になるポイント
とはいえ気になるポイント(デメリット)もあるので紹介していきます。
無線ルーターが変わると再設定がめんどくさい
Wi-Fiを受信してデータを送っているのですが、受信するWi-Fiが変わると設定をしなおさないといけなくなります。
BルートのIDは32桁。これをいちいち手打ちで入力していくのが地味にめんどくさいです。またBルート申請でもらった書類を失くしてしまった場合は再申請が必要になるのでこれもめんどうポイントです。
無線ルーターを買い替えを検討している人はちょっと手間が増えるというデメリットはあります。
アプリがイマイチ
より細かい数字がわからない
アプリの画面見るとざっくりどの時間帯にいくらつかったがわかるのですが、細かい数字がわからないのはちょっと残念ポイント。アプリの画面の棒グラフを触れたら●kWhとかでると良いのですが、そういうのはないです。
ざっくりいくら使ったか、今の電力消費は何wか、1日や一週間、一月の消費量を見るしかできません。
グラフを比較しづらい
アプリで日別でどれくらい電力を消費したかくらべるときも少し不便です。
日毎に縦軸の値が勝手に変わるので、直感的に比較しづらいのもモヤるポイントです。
電気をどれくらい使ったかみるときに比較もしたいと思うのですが、グラフが変わるのは少し不便と言えます。
ただ、いずれも解決方法があって、データを取る方法を公開しているのでGoogleの色々な機能を使うとより詳細なモニタリングが可能になります。
こちらは私が作ったモニタリング画面。日ごとや1日の推移、一週間のうちどの時間帯が一番電気を使っているかヒートマップでわかるようにしてみました。
(やり方は後日追記する予定です)
レビューまとめ
- Remo E Liteで家の電力が可視化できる
- 可視化することでお得に電気を使える時間がわかる
個人的には電気をどれくらい使っているかちゃんと知る機会がこれまでなかったので、数値して見えるのは興味深くて楽しいガジェットでした。
電気代が高騰していく今、自宅の電気をどれくらい使っているか把握することはとても大切になってきます。購入して、賢く電気を使ってみましょう。
この記事以外にもガジェットレビューで、BUFFALOの無線ルーター「WSR-5400AX6S」の実機レビューやOMRONの体組成計「HBF-228T」についてもありますのでもし興味があったら御覧ください。
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