こんにちは、福田栗作(@kurisakunchi)です。このブログでは注文住宅や雨水タンクに関する話題についてユーザー目線で解説しています。
マサキの生け垣を作りたいんだけど…
113人にご自宅の生垣に関するアンケートを行ったところ6人が植えていると回答し、3番人気だったのがマサキ(柾・正木)。ご自宅の生け垣に採用するか迷っている人向けに、回答者が実際に植えて感じた「良かった点」や「後悔・失敗したポイント」を紹介していきます。実際に樹木を植えた人の本音なので参考になると思います。
マサキ(柾・正木)の基礎知識
マサキ(柾・正木)の基本情報
- 分類:ニシキギ科ニシキギ属
- 原産地:本州、四国、九州、沖縄
- 開花時期:6~7月
- 樹高:2~5mの常緑性小高木
- 剪定:6月下旬~7月中旬、11~12月
・刈り込んで樹形を整える
マサキ(柾・正木)の品種※1
- ホンベッコウ(新梢が黄金色)
- オオサカベッコウ(淡黄色の覆輪斑)
- 黄金マサキ、オウゴンマサキ(芽出しが黄色)
- キンマサキ(中斑の葉で新梢も黄色になるが、青葉が出やすい)
- ギンマサキ(白色の覆輪斑)
マサキ(柾・正木)の育て方※2
- 育てる際は水はけと日当たりの良い場所で育てる。
- 土の表面が乾いたら水をたっぷり与える
- 暑さや寒さに強くとても丈夫。
マサキ(柾・正木)の病害虫
うどんこ病が発生することでよく知られています。
- うどんこ病※3
- 症状:はじめに白色で厚い菌の群れ(白い粉をまぶしたようなもの)が出る。大きいは菌の拡大はやや遅いが、若葉などでは全体が覆われる
- 時期:5月
- 対処法:整枝、剪定を適切にする、初期段階で薬剤散布
マサキの害虫※4
- ミノウスバ
- 症状:葉の周辺部が食害される
- 時期:4~5月ごろ
- 見分け方:葉に糞が付着するため、黒っぽい粉をまぶしたような感じになる
- 防除のポイント:発生初期に群生した幼虫がいる枝を切り取る
- カイガラムシ
- 症状:葉や枝に1~2mmの黒紫色の円盤状の虫が付着する。葉が落ちるだけでなく、枝の枯死も引き起こす
- 時期:枝や葉に付着した状態で越冬し、5月中旬~6月中旬、7月下旬~8月下旬の2回、幼虫が付加する
- 防除のポイント
・発生の多い枝を切り取り処分を行う
・幼虫が付加する時期に薬剤散布を行う
・成虫は擦り落とすしかない
- ユウマダラエダシャク
- 症状:マサキに一番被害を与える害虫、多発すると葉が食い尽くされる。
- 発生時期:年2~3回発生する。成虫のガは4~5月、7月、9~10月に発生する。幼虫の被害が大きくなるのは6月中旬~7月中旬
- 見分け方:木の根元に黒色の糞が散らばる
- 防除のポイント:殺虫剤に抵抗力があるので、小さい幼虫のころに防除を徹底する。大きく成長した幼虫は捕殺する
主だった害虫を紹介しました。この他にも「マサキスガ」「チャハマキ」「カメノコロウムシ」などが発生します。
マサキ(柾・正木)の雑学
- 語源は定かではないが、常緑樹で「真青木(まあおき)」から転化した説がある※5。
- 果実は4つに割れてから、種子が見えるのは鳥へのアピールのため※6。
- 葉や実、樹皮などに含まれる脂肪油は人には毒。嘔吐や下痢の症状を引き起こすことがある※7。
マサキ(柾・正木)を植えた人の本音
管理人もマサキの生け垣にしています。そこまで手間がかからないので育てやすい木でした!
基本的には元気に育っているものの一部は原因不明の枝枯れで元気がないものも。また、思ったよりも背が伸びないなどなど実際にマサキの生け垣にしてみてどうだったのかをまとめた記事もありますので興味がある方は御覧ください。
調査の概要
クラウドワークスを利用して、「ご自宅の生け垣に関する意識調査」と題して2023年3月20日から4月2日までの間、アンケート調査を行い、113件の回答を集めました。
質問の内容は以下の3問で自由回答形式です。
- ご自宅の生け垣に採用した樹木、樹種を教えてください。
- その樹木、樹種にして良かった点、気に入っているところを教えてください。
- その樹木、樹種を巡る後悔や植えて失敗したポイントを教えてください。
この調査で、マサキ(柾・正木)は6票獲得し3位に輝きました。キンモクセイも3位タイで同様に植えた人の声をまとめてみました。
1位はカナメモチ、レッドロビンの15票。カナメモチとレッドロビンを植えた人の声もまとめたほか、このアンケート結果をまとめてランキング形式で人気樹種を紹介した記事もあります。
また、シンボルツリーに関しても同様に調査を行い、200人から回答をいただきました。200票を集計し、ランキング形式でTOP10を紹介してみました。植栽を迷っている人は合わせて御覧ください。
マサキ(柾・正木)を植えて良かった点
- 葉の量がちょうどよく、目隠しにもなるから
- 葉が落ちず海沿いでも潮風の影響を受けにくいので生育が安定している。
- オウゴンマサキは、日陰でもよく育ちますし、水やりをあまりしなくても丈夫なので生け垣に植えるのに適しています。きれいな葉色が癒し効果があります。
- 葉が大きく広がり、隙間ができることなく生垣の形に収まると感じている点。
- 風に強く常緑樹ですので枯れ葉が落ちるようなこともあまりありません。
- 低木なので比較的手入れが楽です。
よく育つ、葉が目隠しになる点を評価する声が目立っていました。
葉が茂り目隠しになる、防犯になるという意見が同様に上がっていたヒイラギ(柊)についても植えてみて良かった点や後悔したことなどをまとめています。興味があればぜひご覧ください。
マサキ(柾・正木)を巡る後悔・失敗
- 見た目が渋いので今っぽさが無く、新築の家にはあまり合わなかったなと後悔しています。
- 花が咲くとは知らずハチなど虫が寄ってくるので後悔している。
- オウゴンマサキは、寒い時期は成長が遅いのでお手入れが楽ですが、初夏から真夏に掛けての時期は成長するのが早いので、こまめに剪定が必要なのが欠点です。
- 葉の色が中心は濃く、周りはやや薄い色で、見た目的に映えないと感じている点。
- 枝が伸びるのが結構早いので、剪定を怠ると枝が飛び出した感じになります。
- よくみる生垣なのでオリジナルかんは少ないです、
生け垣の中で見た目を後悔する声があるのは特徴的でした。また目隠しにもなる木なので剪定の大変さをあげる人は一定するいることがわかりますね。
カイヅカイブキやツバキなども剪定が大変という声があがっていました。これの樹種も同様に植えた人の回答をまとめていますので合わせてご覧ください。
まとめ
- 良い点
- 日陰や海沿いでも安定的に育つ
- 低木で手入れが楽
- 失敗や後悔
- 見た目が渋かったり、生け垣に採用されがちだったりで見た目の派手さは低い
- 剪定がこまめに必要
管理人はオウゴンマサキの生け垣にしてますが、そこまで手間がかからないのが気に入っているところで、他の方も同様に回答していました。
植えて長い年月が経っていないので木の背が高くないこともあってか、剪定はそこまで苦労していないのが現状です。ただ、回答者の中にはよく育つので剪定が大変という意見も散見されたので、育ちやすい土壌だったり、根をしっかり張れたりすると大きく育っていくのでしょう。
この記事が生垣の参考になれば嬉しいです。
余談ですが、植えるのも切るのも樹木について悩んでいる場合はプロにおまかせするのが一番です。植物は話しかけたり仕草を見せたりしないので自分の行なったことが正解だったのかわからないのが育てる上で一番むずかしいポイントです。管理人も実際に生け垣を管理していてもこれであっているかよくわからないまま過ごしてます。
そういう不安がある人は年間受付件数20万件以上を誇る、その道のプロ「【剪定110番】」に相談してしまいましょう。24時間受け付けている電話相談、プロが実地で見てくれる現地調査、現場を見た内容に基づく正確なお見積もりの3つが無料でしてもらえます。もちろん作業後の追加料金はなしで全国どこでも対応可能です。庭木1本から対応しているので気軽に聞いてみるのがオススメです。
シンボルツリーに関する情報以外にも外構のスケジュール感や減額方法など外構に関する基礎知識や役に立つ情報をまとめています。もし興味がありましたら、御覧ください。
参考文献
※1:講談社編「ガーデン植物大図鑑」(講談社)
※2:日本園芸協会「園芸ファン通信 VOL.259 【6月号】」
※3:農研機構「うどんこ病」
※4:木村裕「西日本における都市緑化樹の害虫」
※5:東京農工大学「農工大の樹 その63」
※6:岡山理科大自然フィールドワークセンター「マサキ」
※7:香川県「マサキの実」
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