こんにちは、福田栗作(@kurisakunchi)です。このブログでは注文住宅や雨水タンクに関する話題についてユーザー目線で解説しています。
生け垣にレッドロビンを植えたいんだけど…
113人にご自宅の生垣に関するアンケートを行ったところ13人が植えていると回答し、1番人気だったのがカナメモチ・レッドロビン。ご自宅の生け垣に採用するか迷っている人向けに、回答者が実際に植えて感じた「良かった点」や「後悔・失敗したポイント」を紹介していきます。実際にこれらの樹木を植えた人の本音なので参考になると思います。
カナメモチ・レッドロビンの基礎知識
カナメモチの基本情報
- 別名:アカメモチ
- 分類:バラ科カナメモチ属
- 原産地:本州中部以西、四国、九州
- 開花時期:5月中旬~下旬
- 樹高:3~5m
- 剪定:赤い芽の退色後に刈り込むと新梢が伸びるので年4回くらい刈り込める。
カナメモチとレッドロビンの違いは?
レッドロビンはカナメモチとオオカナメモチの交配種。
カナメモチは根が伸びにくくて根付きにくく、病気も流行ったことがあり廃れていった過去があります。そこで、根が伸びやすい品種として開発されたのがレッドロビンです※1。レッドロビンは乾燥に強いという特徴があります。
見分け方は葉の先端に鋸歯が残らないのがレッドロビン、縁に鋭い鋸歯があるのがカナメモチです。
ちなみに、カナメモチは漢字で書くと「要黐」。鎌の柄や扇の要に使われたことから「要に使う、モチノキに似た木」でカナメモチと呼ばれるようになったそうです※2。
カナメモチ・レッドロビンの育て方
日当たりと水はけが良い肥沃な土壌が植えるのにベストな場所です※3。
レッドロビンに関しては花は5~6月につけるが実をつけない。
剪定は飛び出た枝を刈り込み形を整えるように意識しましょう。
カナメモチの害虫と見分け方※4
- コミカンアブラムシ
- 葉にチョコレート色の小さな虫が出る
- ミノガ類
- 葉が食害され、蓑が見られる
- アオイラガ
- 食害されたところに緑色の棘があるナマコのような虫が出る
- チャハマキ
- 葉が糸でつづり合される
- ルリカミキリ
- 枝幹の表面がささくれ立つ
- 枝の先端がしおれて枯れる
- シンクイムシ類
カナメモチの代表的な病気(ごま色斑点病)※5
レッドロビンが特にかかりやすい病気で、葉っぱにたくさんの赤紅色の斑点ができる。さらにつながって灰~灰褐色の斑点になる。
病気にかかると葉が一気に落ち、樹勢がだんだんと衰えていきます。
発生してから回復することはできず、予防するしかないです。感染源の葉を焼却処分するなど被害を増やさないようにするほか、5~8月に月2回ほど殺菌剤をまくことで防除できます。
調査の概要
クラウドワークスを利用して、「ご自宅の生け垣に関する意識調査」と題して2023年3月20日から4月2日までの間、アンケート調査を行い、113件の回答を集めました。
質問の内容は以下の3問で自由回答形式です。
- ご自宅の生け垣に採用した樹木、樹種を教えてください。
- その樹木、樹種にして良かった点、気に入っているところを教えてください。
- その樹木、樹種を巡る後悔や植えて失敗したポイントを教えてください。
この調査で、カナメモチは7票、レッドロビンは8票の計15票獲得し1位に輝きました。
2位に輝いたのはサザンカ(山茶花)で9票でした。サザンカを植えて良かった点や失敗・後悔もこの記事と同様にまとめていますので、興味があれば御覧ください。
このアンケート結果をまとめて1位から5位の樹種を紹介した記事もあります。
また、シンボルツリーに関しても同様に調査を行い、200人から回答をいただきました。200票を集計し、ランキング形式でTOP10を紹介してみました。植栽を迷っている人は合わせて御覧ください。
カナメモチ・レッドロビンを植えた人の本音
カナメモチを植えた人の本音
カナメモチを植えて良かった点
- 季節によって色々な顔を見せてくれるアカメだが、特に春先から赤い色が綺麗なのがとても良い。
- 植樹が簡単に出来た。
暖かくなるときれいに真っ赤になる。 - 生け垣に向いてるものを探して、なんとか幅と高さを出したくて調べていたら三重カナメに出会いました。セット売りで、最初はたくさん買ったのですごくボリュームもあって気に入っています。
- どんどん成長した
- 色合いが綺麗で見た目も華やかになった点です。
- 葉先の赤色がきれいです。くもりガラス越しに見てもきれいです。育てやすく、刈れてきたなどのトラブルも特にありません。
- 秋になると赤くなってきれい
葉っぱが特徴がある樹種は葉についての言及が目立ちますね。常緑で青々とした葉や黄色と緑のコントラストがきれいな葉のマサキやトゲトゲして防犯に役立つヒイラギでも同様の意見が見られました。樹種に悩んでいる方はあわせてチェックしてみてください。
カナメモチを巡る後悔・失敗
- うちには他にも桜を(しだれと八重)植えたのだが、ちょうどアカメが真っ赤になる頃に桜とかぶってしまい、色味的に同じような場所に植わっているのは失敗した。
剪定については適当にしているので、本当は業者などにちゃんとしてもらった方がいいのかも知れないと思うこともある。 - 成長するのが早いから枝切りが大変。
- 家の場所の問題だと思いますが、あまり日当たりがよくないので心配です。水はけに関しては、しっかり腐らないようにしてますが、たくさんのボリューム感を出していたいので維持していたいと思います。購入する際、もう少し多い量のセットを購入すれば良かったと後悔しています。
- 成長し過ぎて、背が高くなり剪定をまめにしないと脚立を使って切らないとだめで手が掛かる。
- 等間隔に植えることができず失敗しました。
- どこの家にもよくある木なので、長年住んでいるとちょっと見飽きてくる感じでしょうか。伸び過ぎたりしないので後悔はとくにありません。
- 高さがもう少し高い方が良かった。
レッドロビンを植えた人の本音
レッドロビンを植えて良かった点
- 赤い新芽が綺麗なことと、強めに剪定しても枯れないこと。
- 年中赤い葉っぱが付いているので、自宅の雰囲気に合っていてとても良い
- 彩りが綺麗なので庭木の中にアクセントになる。密生してくれるので壁として有効
- 新芽の頃に、色鮮やかに赤く染まる葉が美しいベニカナメ。挿し木でもしっかり根付いてくれて、お手入れも楽。夏には木陰を作ってくれます。半日陰の植物に過ごしやすい環境です。
- 一番気に入っている点は、赤くて鮮やかな色の葉っぱです。門扉を始め家の外壁や扉や壁が洋風のデザインですが少し色合いが暗いので、外から見たときに明るくていいなと思っています。白くて小さい花も咲く広葉樹ですので季節によって見た目が変わるところも気に入っています。
- 春になると新芽の紅色が美しいです。
- レッドバロンは常葉樹で一年を通じで葉っぱがあり生垣になるのと短期間で成長するので気に入っています。
- 成長がよく、剪定に強い。
レッドロビンを巡る後悔・失敗
- 植える間隔が狭すぎて枝が密になってしまった。枝を落として風通しを良くするのと生垣としてのみためをキープするのか難しい。
- 成長のスピードが速いので、定期的なお手入れが大変。
- マイマイガの季節になると憂鬱です。高頻度で殺虫剤を散布しています。
- 父が植えてくれたベニカナメ。庭仕事にせいを出していた父が亡くなってからは、手入れもできず、伸び放題。こんなにも大きくなるのかと改めて、剪定の大切さを感じます。大きくなる前に切り揃えるのがポイント。可愛いままで、良い目隠しになります。
- 赤い葉っぱは全体ではなくて先っちょの方の若い葉っぱだけが赤色ですので、生け垣をまっすぐきれいに剪定してしまうと、あまり赤い葉っぱが見えなくなってしまい、普通の緑の葉っぱの生け垣になってしまいます。伸びっぱなしにするか切ってしまうかでいつも悩んでいますので、剪定を前提にされている方にはおすすめできない種類の木だなと思っています。
- 新芽が出た分だけ切らないといけないし、風が吹くと落ち葉がいっぱいで片付けるのが大変です。
- 市の補助金があったため生垣を作ったのですが思った以上に手入れが大変だと感じています。短期間で背が高くなるので常に剪定が必要になります。外注さんにお願いした時期もありましたが、結構な値段を請求されたため、以降は自分でやっていますが大変です。
- 成長がよく、剪定に強い分、剪定する頻度が多くなる点。
赤い葉がびっしりと生えてきれいな反面、剪定の大変さを後悔、失敗と感じる人は多いと言えそうです。
カイヅカイブキやマサキなども剪定が大変という声があがっていました。これの樹種も同様に植えた人の回答をまとめていますので合わせてご覧ください。
まとめ
- 良い点
- 赤い葉がきれいで楽しめる
- 選定しても枯れない
- 失敗や後悔
- 成長が早く剪定が大変
- ごま色斑点病が出た場合はすぐに対処する必要がある
- レッドロビンはカナメモチとオオカナメモチの交配種で根が伸びやすく育てやすい
赤い綺麗な葉が茂るカナメモチ・レッドロビン。植えてよかった点として多く挙げられたのはやはり葉っぱでした。
一方で、成長が早く剪定が大変で後悔している声が目立ちました。また、業者に依頼すると費用がかなりかかると指摘する人もいました。
剪定を横着してしまうとボウボウになってしまうものの、ちゃんと選定すればきれいな葉が茂った生垣を楽しめる樹種と言えそうですね。
この記事が生垣の参考になれば嬉しいです。
また、この他にも生け垣の人気ランキング3位に輝いたマサキやキンモクセイについても同様に植えた人の声をまとめた記事があります。もしよければ合わせてご覧ください。
余談ですが、植えるのも切るのも樹木について悩んでいる場合はプロにおまかせするのが一番です。植物は話しかけたり仕草を見せたりしないので自分の行なったことが正解だったのかわからないのが育てる上で一番むずかしいポイントです。管理人も実際に生け垣を管理していてもこれであっているかよくわからないまま過ごしてます。
そういう不安がある人は年間受付件数20万件以上を誇る、その道のプロ「【剪定110番】」に相談してしまいましょう。24時間受け付けている電話相談、プロが実地で見てくれる現地調査、現場を見た内容に基づく正確なお見積もりの3つが無料でしてもらえます。もちろん作業後の追加料金はなしで全国どこでも対応可能です。庭木1本から対応しているので気軽に聞いてみるのがオススメです。
シンボルツリーに関する情報以外にも外構のスケジュール感や減額方法など外構に関する基礎知識や役に立つ情報をまとめています。もし興味がありましたら、御覧ください。
参考文献
※1:岡山理科大学総合情報学部生物地球システム学科「カナメモチ」
※3:茅野市「緑化マニュアル」
※4:木村裕「西日本における都市緑化樹の害虫」
※5:長野県林業総合センター「ミニ技術情報 No.47」
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