こんにちは、福田栗作(@kurisakunchi)です。このブログでは注文住宅や雨水タンクに関する話題についてユーザー目線で解説しています。
間取りで吹き抜けの失敗を知りたいんだけど…
注文住宅の間取りで一番、失敗・後悔した場所のアンケート調査を当ブログで独自に行いました。330人中18人が後悔、失敗したと回答したのが吹き抜け。
この記事では回答者から寄せられた吹き抜けの失敗談を紹介していきます。
吹き抜けの間取りの注意点
まずは注文住宅を建てて、暮らしてみて感じた、今建てるならここに注意したい、ここに気をつけてよかったという点を紹介していきます。
依頼する工務店の「C値」
吹き抜けのイメージってどんなものを想像しますか?
「開放感がある」「スッキリする」「明るい」というポジティブなものがある反面、「1階が寒くなる」「夏場の2階は地獄」といったネガティブな想像をしてしまう人もいると思います。
これ、解消する方法はただ1つ。
「C値」をできる限り小さくしてくれる工務店に依頼すること。
「C値」とは、家の隙間がどれくらいあるかを表す値。この値が小さければ小さいほど外からの外気、隙間風が入ってきていないということになります。
詳しくは専門家の方のユーチューブを見たほうがいいので、こういうもんなんだって認識してもらうためにめちゃくちゃざっくりした説明ですが、C値が低いと外気の影響をうけないので、室内の温度が均一にし易いという特徴があります。
なので、我が家も吹き抜けを入れているのですが、1階と2階の寒暖差をそんなに感じずに暮らせています。
吹き抜け以外でも寒さ、空調の効きを巡る悩みが多かったのが脱衣所。室内の寒暖差が原因で心臓に負担がかかり最悪死に至る「ヒートショック」が起きる要因にもなるので、C値は吹き抜けの有無にかかわらず意識したほうがよいポイントとも言えます。
また、脱衣所洗面所に関してもこの記事と同様に失敗、後悔した人の声を集めた記事がありますので興味があれば御覧ください。
音に注意
吹き抜けを作るか考えるときに「音」にも着目してみてください。
2階まで遮るものがないので1階の音がかなり聞こえます。ドアを締めていても、1階の飼い猫の鳴き声が普通に聞こえるレベル。在宅勤務が多い人は特に気をつけたほうがいいです。
我が家も離婚する前は、私がほぼ毎日在宅勤務、妻は専業主婦で日中にテレビを見ていることも多い。たまに口笛を吹いたりする。ので、Web会議のときはうるさく、かといってこの時間に会議があるからと細かに伝えるのも億劫…ということで困ったものでした。
夜勤がある人も2階の寝室で寝たくても、同居人が日中に活動して生活音でぐっすり寝られないということも起きそう。そうするとお互いの生活に口を挟むことになるので、悩ましい結果になるということも起きうるかも。
仕事や休憩など静かな状態を作る必要があるという人の場合は吹き抜けを作らないというのも選択肢に入れておきましょう。
シーリングファン
シーリングファンはあると家の雰囲気がおしゃれになるので個人的には設置をおすすめ。
空気を循環させて1階と2階の温度差を減らす効果もあると言われていますが、吹き抜けが小さいとその効果は限定的になるそうです。
我が家は最初に4畳程度の吹き抜けにシーリングファンを設置しようとしたのですが、設計士さんからこう言われました
この広さだとシーリングファンの効果は期待できないです。
ある程度の大きさがないとただの飾りになるみたい。
しかもその飾りに割とホコリが着いて掃除が大変。となると導入しなければよかったなんて事態も。
シーリングファンを設置する際は見かけよりも機器の本来の効果を得られるか意識しておくとよいです。
不安な場合は設計士さんに確認してみるのがおすすめです。
実際にシーリングファンを付けてみてどうだったか、メリット。デメリットをまとめた記事もありますので興味がある方は合わせて御覧ください。
窓の清掃
吹き抜けを作るときにセットで大きめの開閉しない「FIX窓」を取り入れることが多くなると思います。
高いところについて採光にも一役買うので、お部屋も明るくなること間違いない。といいたいところですが、地味に汚れます。明るくなるっちゃなるものの、という気持ち。
吹き抜けの窓の清掃は必須。でも正直めんどうというのが実情です。外側は長い柄の掃除器具で拭き掃除をして、室内では窓の額縁のところにたまったホコリをおとさないといけない。
室内のホコリ落としは高いところにあるので、一苦労。しないとなーと思いながらめんどくささにかまけてしまい。。。ということもあるので、綺麗好きな人は対策をあらかじめ検討しておかないと後悔するポイントにもなりえそうですね。
この記事の調査とは別で後悔したオプションに関するWeb調査をしたところ、吹き抜けは上位に上がっていました。吹き抜けをつけて後悔した理由などを紹介してますので合わせて御覧ください。
アンケート調査の概要
クラウドワークスを利用して、「【たった3問】注文住宅に関する調査」と題して2023年9月10日から23日までの間、アンケート調査を行い、330件の回答を集めました。
質問は内容は以下の3問です。
- 性別を教えてください。(男性、女性の二者択一形式)
- 注文住宅の間取りで一番失敗・後悔している場所を教えてください。(自由回答形式)
- 上記の質問で回答した場所の失敗した、後悔している理由を教えてください(自由回答形式)
「リビングを抜き抜けにしたところ、部屋が温まらず寒すぎる」というような回答は、場所の集計を「リビング」と「吹き抜け」にそれぞれ1票ずつ与える形で集計しているため、有効な回答は330人延べ378件でした。
この調査で、吹き抜けは18票を獲得し、7位でした。
この調査の回答結果を集計し、後悔した場所をランキング形式で紹介している記事もあります。また1位のキッチン、2位のリビングダイニング、3位のトイレについても同様にコメントをまとめていますので合わせて御覧ください。
シンボルツリーや生垣に関しても似たような調査を行って記事にまとめています。植栽について迷っているという方はぜひ御覧ください。
吹き抜けを巡る失敗・後悔は
空調の効き
- 2階にエアコンがついていないため、1階の熱気がすべて2階にあがってくるため、2階がサウナ状態になっている。除湿器で対応しているが、フル稼働になるため、吹き抜けはおしゃれだが、デメリットもある
- 吹き抜けにしたことで冬の季節は家が全然温まらないので常に寒い
- エアコンが効きにくいので、夏は暑く、冬は寒い
- エアコン効かない
- オシャレで明るいが、冷暖房の効きが悪い。料理の匂いが2階にいく。
- 吹き抜けを作ったために、冷暖房がなかなか効かない。
- 吹き抜けにした為、暖房、冷房のランニングコストがかかるから。
- 吹き抜けにして、高い場所に大きな窓を2方向につけましたが、冬寒く夏熱い為
空調が効かない、1階と2階の温度差など吹き抜けがあることで快適性が損なわれると感じている人が半数近くいました。
対策としては気密性能と断熱性能が高い家にすることです。外からの影響を受けにくくして中の温度を一定に保つイメージ。高気密高断熱をウリにしている住宅メーカー、工務店さんにお話を聞くのがおすすめです。
音が2階に届く
- 騒音、焼き魚などニオイが2階にもあがる
- 吹き抜けは2階に音が筒抜け
デッドスペース
- 吹き抜けはおしゃれで見た目は良いものの、部屋や廊下を削ってしまうため家族が増えた時等不要になってしまう。
- そこ(吹き抜けのスペース)にもう一部屋作った方が良かった。ウォークインクロゼットを。
デッドスペースがあって、収納がキツキツになってくると、「ここを収納に使えば」って思って後悔しがち。目につくたびに意識してしまうので吹き抜けなどは特に後悔を感じてしまうのかもしれません。
収納についても同様に悩んでいる声を集めた記事がありますので合わせてご覧ください。
清掃が大変
- 窓は大きく、明るくしたいと思って吹き抜けで全面窓にしました。掃除が大変。日差しが暑い。夏は太陽が高いので問題ないが、夏の終わり?秋にかけて日差しでテレビも反射して見にくい。吹き抜けの窓にはカーテンがないから(すりガラス)日差しを遮れない。快適にリビングで過ごせないこと。
- 吹き抜け上部の窓ふきが困難、梁に乗って掃除する事が怖い。
その他
- リビングが吹き抜けになっていて吹き抜け部分に窓をつけたのですがその窓をもう少し大きめの窓にすれば良い奥の脱衣所まで陽の光が届いた気がするので少し後悔してます。
- 吹き抜けにしているのですが天井が無い分一人でいる時に部屋が広く感じ孤独感があり後悔しています。
- 吹き抜けで開放的なのはいいのですが、こどもが大きくなり友達を連れてきたときに、リビングからキッチンまでが丸見えになってしまいます。あと、コンセントをあと2箇所ほど増やしたいところです。
まとめ
- 吹き抜けで一番後悔するポイントは空調の効きが悪くなること。
- 音を巡っても失敗を感じやすい。在宅勤務や夜勤の人は要注意。
- 匂いが気になるケースや「部屋にしておけば」と後々後悔することもある。
吹き抜けを巡る失敗・後悔では空調に関する内容が多く挙げられていました。夏場に家が暑い場合は熱中症の、冬場に寒暖差が激しい場合はヒートショックのリスクになるので命に直結する悩みでもあるので切実ですね。
高気密高断熱の住宅を意識してみると良いでしょう
空調の他にも音や匂いに関する悩みは図面を見ただけでは絶対に感じ得ないですよね。
こういった不満を減らすには実際の声を参考にしてみるのが大事だと思います。この記事がなにかの参考になれば嬉しいです。
どういう間取りにしたらいいのか、こういう間取りにしたいという人はネットでかんたんに複数の住宅会社に資料請求・来場申し込みができるサイトがあるのをご存知ですか?
一度の入力で全国100社以上の住宅メーカーから希望や条件に沿った企業を選ぶことができるので家を建てたいけどどうしようと思っている人はぜひ試してみてください。
資料の中には間取り集を出しているメーカーさんもあるので、色々見れば理想のお家のイメージが固まっていきますよ。
私は家を建てるにあたって11社から資料をもらって考えました(友人から多すぎってネタにされてます笑)。ただ、いろいろな会社を知ると予算で考える以外にも、木造か鉄筋か、高気密高断熱がいいか、和風か洋風か現代建築かなどなど、どこが自分に会っているか考える判断軸ができていくので家を立てた後のミスマッチは減ったと実感してます。
なのでまずはいろいろな企業の資料を見たりしてみませんか?
気になった方は「簡単入力3分!マイホームへのはじめの一歩【持ち家計画】」をチェックしてみてください。
コメント