こんにちは、福田栗作(@kurisakunchi)です。このブログでは注文住宅や雨水タンクに関する話題についてユーザー目線で解説しています。

ヒイラギの生け垣を作りたいんだけど…
113人にご自宅の生垣に関するアンケートを行ったところ5人が植えていると回答し、5番人気だったのがヒイラギ(柊)。ご自宅の生け垣に採用するか迷っている人向けに、回答者が実際に植えて感じた「良かった点」や「後悔・失敗したポイント」を紹介していきます。実際に樹木を植えた人の本音なので参考になると思います。
ヒイラギ(柊)の基礎知識
ヒイラギ(柊)の基本情報
- 分類:モクセイ科モクセイ属
- 原産地:関東南部以西の太平洋岸の暖帯林
- 開花時期:10~11月
- 樹高:5~10m
- 剪定
- 樹形をメインの場合は6月下旬~7月、12~3月の年2回
- 花を楽しむ場合は12~3月の年1回

ヒイラギ(柊)の育て方※1
- 植え付け
- 4~5月中旬および9月
- 植え穴は大きめに掘り、堆肥10~15L入れ、高めに植え付ける。
- 施肥
- 2月上旬と8月下旬
- 油かすと粒状化成肥料を同じ分量で混ぜて施す
- 不十分だとカイガラムシが発生するので要注意
ヒイラギ(柊)の病害虫※2
病気
- 先葉枯病、炭疽病、褐斑病
- 時期:秋ごろから目立ち始める
- 病態:いずれも葉に変色や枯れるなど異変が生じる
- 防除法:冬に病葉を摘み取り処分する。施肥や敷きわらで樹勢を回復させる
- さび病
- 病態
- 葉の裏に白い丸い筒状の隆起ができる。
- 葉の裏が陥没、表が膨らむ
- 幼い茎にも発生し新梢部が変形、その後、患部が黒くなる
- 防除法
- 感染した葉と梢を除去、処分する
- 病態
害虫
- イボタガ
- 被害:葉を食害する
- 生態:幼虫は黄緑色のイモムシ、土中の蛹で越冬した後、羽化する
- 時期:幼虫は4~5月に見られる。
- 防除法:幼虫を捕殺する
- ヘリグロテントウノミハムシ
- 被害:成虫、幼虫ともに葉を食害する
- 生態:3mm程度のハムシで成虫で越冬し、3~4月に産卵する。幼虫は葉肉を中で食べ、1ヶ月程度で土中で蛹化、6月に羽化する。
- 防除法
- 越冬成虫のいる落ち葉や表土を取り除く
- 蛹化場所の土を1cmほど入れ替えるか掘り起こす
- 8月以降の刈り込みをしない
ヒイラギ(柊)の雑学
- ヒリヒリと痛む、ズキズキと痛むという意味の古語「ひいらぐ(疼ぐ)」が名前の由来。葉の鋭い棘が刺さると痛むことから。※3
- 節分の日に「柊鰯(ひいらぎいわし)」、別名「やいかがし」を作る際にも用いられる。ヒイラギに鰯の頭をつけ、玄関に飾る地域も存在する。鬼が嫌うイワシの匂いとヒイラギの棘で魔除けとする風習がある。※4
- セイヨウヒイラギとの違い※5
- 分類が異なり、セイヨウヒイラギはモチノキ科、ヒイラギはモクセイ科
- 実の色も違い、セイヨウヒイラギは赤い実、ヒイラギは灰青色。
- 葉の鋸歯が鋭い点や魔除けの象徴とされている点は共通している。
- ヒイラギモクセイはヒイラギとギンモクセイの雑種と言われている※6。
ヒイラギ(柊)を植えた人の本音
調査の概要
クラウドワークスを利用して、「ご自宅の生け垣に関する意識調査」と題して2023年3月20日から4月2日までの間、アンケート調査を行い、113件の回答を集めました。
質問の内容は以下の3問で自由回答形式です。
- ご自宅の生け垣に採用した樹木、樹種を教えてください。
- その樹木、樹種にして良かった点、気に入っているところを教えてください。
- その樹木、樹種を巡る後悔や植えて失敗したポイントを教えてください。
この調査で、ヒイラギ(柊)は5票を獲得し5番人気でした。
1位はカナメモチ、レッドロビンの15票。カナメモチとレッドロビンを植えた人の声もまとめたほか、このアンケート結果をまとめてランキング形式で人気樹種を紹介した記事もあります。
また、シンボルツリーに関しても同様に調査を行い、200人から回答をいただきました。200票を集計し、ランキング形式でTOP10を紹介してみました。植栽を迷っている人は合わせて御覧ください。



ヒイラギ(柊)を植えてよかった点
- 刈込に強い樹木なので、冬に刈り込んでも春には直ぐに青々した新芽が芽吹き、生垣としての見映えが良くなる
- びっしり葉がでて目隠しになる
- ほっといても丈夫に育ちます。
- うちが三面道路と防犯面で不安だったのでヒイラギを植えました。
とげとげがあるし花言葉でも用心深さという意味があるので気持ち的には満足です。
感覚をあけて植えこんだので隙間も気になることもなく見た目的にもきれいになってよたったです。(ヒイラギモクセイ) - 花の香りが良い(ヒイラギモクセイ)
他の樹種と異なり、色々な方面から良かった点が出ました。サザンカの場合は花がきれいという意見が、マサキの場合は葉っぱに関する言及が目立ったのですが、意見が割れるのは珍しいです。
それだけトゲトゲした葉が防犯になったり、丈夫だったり、花も楽しめたりといろいろな魅力があるということでしょう。
花を楽しめる生け垣としてサザンカやツバキ、葉がしっかりつく生け垣の樹種にはマサキがあります。これらが気になる方は合わせてチェックしてみてください。



ヒイラギ(柊)を巡る後悔・失敗
- 葉を虫食いから守るために、春から夏にかけて頻繁に防虫剤を散布しなければならない
- 根が張りすぎてほかの木が育たない
- 育ちすぎて手入れが大変です。
- 落ち葉の掃除です。
隙間がないのはよかったのですが葉っぱが落ちて掃除する際、木と木の間に腕を入れるんですがチクチクが痛くてたまりません。
ホウキで掃わいても熊手に葉っぱが刺さるしとにかくチクチクが気になって掃除がうまくできません。
うちは三面道路前面に植えてしまったので所々違う種類を植えればよかったと後悔しています。(ヒイラギモクセイ) - ヘリグロテントウノミハムシが発生してボロボロになったことがある(ヒイラギモクセイ)
虫食いを経験したことがある人が5分の2もいる点は注意が必要といえるでしょう。対策が面倒に感じてしまう人は向かないかもしれません。
トゲトゲした葉が防犯になるものの掃除のときに痛むという大変という盲点も。
良い面、悪い面がさまざまな樹種と言えるかもしれませんね。
まとめ
- ヘリグロテントウノミハムシには注意が必要
- 良い点
- 葉が出て目隠しになる
- ヒイラギモクセイにすると花の香も楽しめる
- 失敗や後悔
- 害虫の対策が大変
- トゲトゲの葉のおかげで掃除のときに痛む
トゲトゲした葉がびっしり生えるヒイラギ。防犯や目隠しに役立つ反面、掃除には苦労するという一面も。
また、雑種のヒイラギモクセイにすると花も楽しめるので、お得感がある木とも言えそうですね。
この記事が生垣の参考になれば嬉しいです。
余談ですが、植えるのも切るのも樹木について悩んでいる場合はプロにおまかせするのが一番です。植物は話しかけたり仕草を見せたりしないので自分の行なったことが正解だったのかわからないのが育てる上で一番むずかしいポイントです。管理人も実際に生け垣を管理していてもこれであっているかよくわからないまま過ごしてます。
そういう不安がある人は年間受付件数20万件以上を誇る、その道のプロ「【剪定110番】」に相談してしまいましょう。24時間受け付けている電話相談、プロが実地で見てくれる現地調査、現場を見た内容に基づく正確なお見積もりの3つが無料でしてもらえます。もちろん作業後の追加料金はなしで全国どこでも対応可能です。庭木1本から対応しているので気軽に聞いてみるのがオススメです。

シンボルツリーに関する情報以外にも外構のスケジュール感や減額方法など外構に関する基礎知識や役に立つ情報をまとめています。もし興味がありましたら、御覧ください。
参考文献
※1:講談社編「ガーデン植物大図鑑」(講談社)
※2:福岡県「【花き花木】病害虫・雑草の発生生態と防除」
※3:六甲山系電子植生図鑑「ヒイラギ」
※4:おいしい和食のはなし。「家族みんなで楽しみたい「節分」。そこに込められた願いとは?」
※5:森林総合研究所 多摩森林科学園「セイヨウヒイラギ(11月)」
※6:関市役所「ヒイラギモクセイ」
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