こんにちは、福田栗作(@kurisakunchi)です。このブログでは注文住宅や雨水タンクに関する話題についてユーザー目線で解説しています。
シンボルツリーにカエデやモミジを植えようか迷っているだけど…
秋になると葉が鮮やかに色づいて楽しませてくれるカエデ・モミジ。人気樹種だけにお庭に植えてみたいと考えている人向けに、シンボルツリーに採用した人が感じた「良かった点」や「後悔・失敗したポイント」を紹介していきます。植えた人の本音なので参考になったら嬉しいです。
この記事でわかること
- カエデとモミジの違い
- カエデ・モミジの育て方と害虫情報
- カエデ・モミジを植えた人の本音
カエデ・モミジとは?
モミジもカエデもすべて「カエデ科カエデ属の植物」です。ではなぜ呼び名が違うのか。答えは由来が異なるからです。モミジの語源は葉が色づく様子を表す古語「もみづ【紅葉づ・黃葉づ】」からきています。一方、カエデはというと、葉の形がカエルの手「蛙手(かえるて)」に似ていることから転じてカエデとなったといわれています。なお、盆栽の世界では切れ込みの深浅で区別していて、深い方をモミジ、浅いものをカエデと呼んでいるそうです※1。
カエデ・モミジの基礎知識
- 分類:カエデ科カエデ属
- 原産地:北半球の温帯
- 開花時期:4~5月
- 樹高:3~20m(落葉低木~高木)
- 剪定:12月~2月上旬まで基本。
- 枝を強く切りつめたり刈り込むのは避けるのが無難
- 自然樹形を維持することを意識する。
- 太い枝の切り口には癒合剤などで保護すること
カエデ・モミジの特徴
カエデの木は日本の気候風土に適しているため、育てやすさが魅力。種類も豊富にあります。
- イタヤカエデ:葉が大きく、黄紅葉する。
- ハウチワカエデ:若葉は淡紅色。秋に美しく色づく。
- イロハモミジ:一般的に「モミジ」と呼ばれるのはこの種。
- オオモミジ:イロハモミジの変種で葉が大きい。
- ハナノキ:長野や岐阜、愛知に分布する。紅葉だけでなく、赤い花も楽しめるカエデ。
などがオススメの種類とされています※2。
世界には150種あり、沖縄には常緑の種類も存在しているそうです※3。
葉の色が変わる理由は?
葉を緑色に見せている栄養をつくるクロロフィルという成分が寒くなり、日が短くなると分解され、さらに葉に水分が蓄えられる組織が作られます。この水分を利用して新しい成分「アントシアニン」が作られるのですが、これが赤色の色素をもっているので葉っぱの色が変わります※4。
カエデ・モミジの育て方
水はけと日当たりの良い場所に植えてあげましょう。植え替えは11月~3月の落葉期がオススメです。水やりに関しては春~秋にかけて十分に行うのがポイントです。また、苗木のうちは霜を防いであげると株が健全に育ちますよ。
庭植えで根付いたら水やりは土がひどく乾かない限り不要です。肥料は冬に油かすや緩効性肥料を株周りに施し、初夏にも同様に追肥しましょう。
植え付け、根鉢の幅・深さの1.5倍の穴を掘ります。根本が地表より数cm高くなるように用土(中粒の赤玉土7:腐葉土3)を穴に入れてから、植え付ける。そのとき水を入れながらすき間を用土で埋めていく。根もとの用土を手で押しかためれば完了です。
カエデ・モミジの病害虫※5
- ゴマダラカミキリムシ(テッポウムシ)
- 幼虫ははじめ樹皮の下を食害し、成長すると内部に穴を開けて木を食害する。樹勢が弱くなり、幹や枝も折れやすくなる
- 被害を受けた場所から木くずが排出される(これを目印に殺虫する)
- 穴自体は数ミリ程度なのでよく観察して見つけること
- ヒロヘリアオイラガ
- 葉を食害する。刺されると人体にも影響を与える。
- 葉の裏に数十個の卵塊状に産み付ける。
- 孵化後の幼虫は集団で行動し葉面を食害するため、葉が透けるようになる。成長後はは全体を食害するようになる。
- 西日本での被害が多いが、関東まで広がりつつある外来種
病気ではうどんこ病にかかるので注意が必要です。。
カエデ・モミジを植えた人の本音
調査概要
クラウドワークスを利用して、「シンボルツリーに関する調査」と題して2022年10月23日~24日に調査を行い、110件の回答を集め、追加で2022年10月25日~30日に90件の回答をいただきました。
質問内容は以下の3問で自由回答形式です。
- ご自宅に植えているシンボルツリーの樹種を教えてください。
- シンボルツリーを植えて良かった点、気に入っているところを教えてください。
- シンボルツリーを植えて後悔している点、失敗したポイントを教えてください。
この調査の結果で、キンモクセイは15票を獲得して4番人気でした。1位のオリーブ、2位のシマトネリコ、3位のハナミズキについても同様にまとめています。シンボルツリーの樹種をお迷いの方は合わせてご覧ください。
なお、200件の回答結果をまとめてランキング形式にまとめた記事もあります。他の樹種について迷っている人はこちらも合わせてご覧ください。
また、生け垣についても同様に調査を行い113人から回答を得ました。こちの結果をランキング形式でまとめてみました。気になる方は合わせてご覧ください。
カエデ・モミジを植えて良かった点
キンモクセイに関して植えてよかった点や失敗・後悔をまとめた際は、みなさん植えてよかった点に花を上げてました。なので今回も同様に、葉っぱ、紅葉で終わるのかなと思いきや以下の3つの意見に分かれました。
- 四季を感じる、紅葉がきれい
- 家全体の外観が良くなった
- 夏の日除けになる
日除けは正直意外でした。それぞれ詳しく紹介していきます。なお、キンモクセイの情報も気になった方は合わせて記事を御覧ください。
四季や自然を感じる、紅葉がきれい
- もみじは春と秋の色を変えるので季節の変化で楽しめるところが気に入っています
- カタチも可愛くて、夏の緑色も秋の紅葉も綺麗
- 浴室の窓から見えるので 入浴時の景色がいい。葉が青々としていたり 紅葉したり 雪が乗ったりと 季節を感じられる。
- 秋になると赤く色づくところは、季節感がありいいです。
カキも秋に実をつけるので四季を感じる木といえますね。カキについても同様にアンケートの回答をまめていますので、実のなる木を植えた人の意見がきになる方は合わせて御覧ください。
また、生け垣にも使える樹種ではドウダンツツジがおすすめ。春には可憐な白い花をたくさんつけ、秋は真っ赤な紅葉が目を楽しませてくますよ。ドウダンツツジを植えた人の声をまとめていますので合わせてご覧ください。
家全体の外観が良くなった
- お庭が引き締まって華やかにみえる
- 洋風の可愛い家に見える
- 全体的に外観の見た目が緑が増えて、ナチュラルな印象が出せた
外観が良くなる木に関してはゴールドクレストやコニファーもおすすめです。ゴールドクレストはクリスマスツリー飾り付けしたり、コニファーは年々立派になったりした点がよかったという声がありました。同様にまとめていますので気になる方はチェックしてみてください。
夏に日除けになる
- 木の成長に時間の流れを感じられるところ。庭に緑があると癒やされるし季節を感じられること。夏は少し木陰ができるのもいいと思う。
- 大きくて夏は日差しを減らせる。冬は葉が落ち日差しを取り込める
- 夏は太陽の光を遮ってくれるので涼しいです
カエデ・モミジをめぐる後悔・失敗
失敗談に関しても紅葉ならではの「掃除」が大変という意見が占めるかと思いきや害虫などに悩まされる声もありました。
掃除が大変
- モミジなので、秋の紅葉を期待していたのですが、住んでいるところが思った以上朝晩の寒暖差がなく、赤く、又は黄色く紅葉しないで、とても汚く散っていく。落ち葉の掃除が大変です。紅葉を楽しめないなら、もう少し掃除が楽な木にすればよかったかなと後悔しています。
- 落葉樹なので秋になると頻繁に掃除しないといけない
- 落ち葉の掃除は面倒くさいです。
楓やモミジは落葉樹なので落ち葉の掃除に悩む声もありました。同じ落葉樹でアオダモにも同様に植えた人は落ち葉に悩まされていたのでこの点は注意が必要かもしれませんね。
また、ジューンベリーも実や鳥の糞の掃除に悩む人が多かったです。掃除が悩ましい木を植えた人の声が気になる方は以下も御覧ください。
害虫が発生した
- テッポウムシがついてしまい枝が何本か枯れてしまったりして虫を駆除して管理しないといけないところとあったかい地方なので色が変わりますがかなり寒くなってからなのであまり楽しめなくてすぐ葉が落ちてしまうところです
- 秋から冬にかけて大量に落ち葉が出るので、風で散乱して掃除が少し面倒なこと。また毛虫(イラガの幼虫)が大量に発生したことがあり、スプレーで対応したがやはり手入れは必要だと感じた。
- 虫がついて枯れてきた、根本に芝が侵食してきたからかと思う。
- 蜂の巣ができてしまった
管理・剪定で苦労している
- 枝が家の壁に向かって伸びてきてぶつかっているので 風が強い日はこすれる音がする。
- お隣の庭にもみじの枝が広がってしまうので剪定作業が大変です。
他の木と相性が悪い
- 紅葉とアオダモの組み合わせが統一感が無く、見た目がしっくりこないこと
- 他の木との兼ね合いがうまくいかなかった
まとめ
- モミジは古語の「もみづ」が、カエデは「カエルの手」が由来。
- 害虫に関してカミキリムシの幼虫には特に気をつける。
- 紅葉が綺麗で夏は日除けにもなるのが植えた人のお気に入りポイント。
- 紅葉が終わった後の落ち葉の掃除が大変で後悔した人も一定数いる。
秋になると美しく色づく紅葉はやはり葉がきれいで植えてよかったという人が多かったです。それ以外にも夏は日除けになり、冬は葉が落ちるので日光が部屋に入り込んでくるというのは嬉しいポイントと言えそうです。一方で落ち葉の掃除や剪定や管理、害虫との戦いが大変などの後悔も垣間見えました。
これらのシンボルツリーに採用した人の本音が検討に材料になったら嬉しいです。
余談ですが、植えるのも切るのも樹木について悩んでいる場合はプロにおまかせするのが一番です。植物は話しかけたり仕草を見せたりしないので自分の行なったことが正解だったのかわからないのが育てる上で一番むずかしいポイントです。管理人も実際に生け垣を管理していてもこれであっているかよくわからないまま過ごしてます。
そういう不安がある人は年間受付件数20万件以上を誇る、その道のプロ「【剪定110番】」に相談してしまいましょう。24時間受け付けている電話相談、プロが実地で見てくれる現地調査、現場を見た内容に基づく正確なお見積もりの3つが無料でしてもらえます。もちろん作業後の追加料金はなしで全国どこでも対応可能です。庭木1本から対応しているので気軽に聞いてみるのがオススメです。
シンボルツリーに関する情報以外にも外構のスケジュール感や減額方法など外構に関する基礎知識や役に立つ情報をまとめています。もし興味がありましたら、御覧ください。
参考文献
※1:レファレンス協同データベース「モミジとカエデの違いについて分かる資料はあるか」
※2:講談社「ガーデン植物大図鑑」
※3:広島大学デジタルミュージアム「カエデ科」
※4:岡山理科大学 たんQシリーズ「図鑑 植物・園芸学」
※5:国土技術政策総合研究所「樹木が受ける障害」
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