こんにちは、注文住宅マニアの福田栗作(@kurisakunchi)です。このブログでは注文住宅や雨水タンクに関する話題についてユーザー目線で解説しています。
雨水タンクを導入したいけど実際のところはどうなのだろう?便利なのかな?
この記事では以上のような雨水タンクに関する疑問についてお答えしていきます。
この記事でわかること
- ホームダムを導入して感じたメリデメ
- 設置の仕方や注意点
- 普段の水のたまり具合や使用状況
家庭菜園や車の洗浄、災害時の水の確保などいろいろな用途で活躍する雨水タンク。役に立ちそうだけど、「本当に役立つのか」「設置はラクなのか」「ボウフラがわくのでは」という疑問もあると思います。実際のところどうなのか、250リットルの雨水タンクを2つ導入した実体験を基に説明していきます。
「ホームダム」の次買い換えるなら視点でオススメのタンクを紹介しています。ホームダムを2年半使ってみたメリデメを基におすすめポイントを解説しています。
雨水タンク ホームダムを購入した理由は?
一番の理由は容量と価格を見て決めました。家庭菜園用に使うつもりでどれくらい必要かわからないけど、大きめのほうがいいかなと話し合って、200リットル以上貯められる中型タンクにしようって決めました。
そこからタンクを色々見たのですが、樽型はおしゃれだけど結構する。英国のハーコスターさんのタンクもお洒落で可愛いけど、外国のだしなにかあったときのことを考えると国内メーカーのほうがいいかしらと選択肢から除外。価格とサイズがマッチしたのがホームダムでした。
販売元のホームページを見ると取り付けします!とうたっているではありませんか。新築戸建てに取り付けるつもりだったので、これはプロに任せられるなら安心だということで購入をきめました。
ブログを作ってから雨水タンクのコスパを調べたら、ホームダムは中型のものではトップでした。
雨水タンク ホームダムを導入して感じたメリット・デメリット
雨水タンク導入のメリット
- 水道代の節約になる。
- 災害などの断水時に備えて水を確保できる
- 水の無駄遣いが減りエコに貢献できる
水道代で換算すると微々たるものではあるのですが、雨水だけで家庭菜園や洗車の水がまかなえているので、お得感はあります。
タンク内の水が減ってくると蛇口からの水の勢いが弱くなるので、だいぶ減ってきたなって思って節水していくので自然と節水意識が高まりエコに貢献できるのも魅力です。
災害などで断水のニュースを見るたびにうちは雨水タンクあるし大丈夫って安心できるのもおすすめポイントです。なにか起きたときの備えがあると本当に生活の不安がなくなるのでホームダムを家に導入してよかったと思ってます。
雨水タンク導入のデメリット
- 購入先に取り付けサービスがない場合、自分で設置することになる
- ボウフラがわく可能性がある
- 水があふれる可能性がある
- 大きいタンクの場合、設置場所をくう
- 適切なサイズを掴みそこねて買い増す可能性がある
自分で設置
注文住宅を建てるときに工務店さんに設置をお願いできるか依頼できるか設置料として数万円かかると言われて断念しました。外構屋さんにも同様に聞いたら、雨樋を切るのは外構がやるのは難しいということでお断りされました。メーカーのホームページ見たら設置の相談受けてます!と書いてあったのでメールを2回送ったら2回とも無視されたので意を決して自分で取り付けました。簡単にできる反面、雨樋を切ったことなんてないし、失敗したら取り返しつかないしで結構緊張します。
ボウフラや水があふれる可能性
これはあくまで可能性です。蓋の隙間がないなど対策が取られていればボウフラがわくリスクは抑えられますし、あふれるのも集水器の取り付け方を間違えなければまず起きないからです。取り付けて3年経過しても今のところ、この点で困ったことはないです。※ボウフラについては3年目でまだないだけかもしれず、もし発生したら追記します。
なお、ボウフラの生態から発生を防ぐ方法や発生時の対処法などもまとめています。
ボウフラ対策には「銅」がいいと言われていますが、ほんとうか、またどれくらい必要かなどを論文をもとに考察した記事もあります。気になる方はこちらもぜひ御覧ください。
タンクの追加購入リスク
実体験として夏場にタンクが空になることがままあって、買い増ししました。実際に使ってみないとどれくらい必要になるかが分かりづらいのはマイナスかもしれませんが、それだけ使っているという証拠でもあるので、あまりデメリットではないかもしれません。
正直なところデメリットとしては、「最初に設置するの疲れたな―」ぐらいで取り付け後は不便さを感じていないのが実情です。
ホームダム設置の注意点は?
ホームダムを設置するときの注意点を設置するときの手順に沿って説明していきます。
配送から設置までの注意点
届くとわかるのですが、高さ117cm、幅75cm、奥行き51cmとかなりでかいです。広めの玄関でないと一時的に置くことができないので、配送日などは気をつけたほうが良いです。月曜に届いたけど、取り付けるのは週末だと邪魔ですよね。とはいえ、野ざらしにするのも忍びないと思うので届く日は意識しておきましょう。あとダンボールも大きいのですぐに捨てたほうが無難です。
置いておいた場所から設置場所まで運ぶのは、男性1人なら頑張ればできます。それほど重くないものの一抱えあるので誰かに手伝ってもらいましょう。本番は置くことではなく、雨樋を切って設置することです。ここで体力を使うのはもったいないので、無理せず協力し合うのがベストです。
設置時の注意点
足場の確保
まず足場の確保です。タンクに水が貯まると当然、水の分で重くなりますので土の上にそのまま置くと沈む可能性があります。土間打ちをしてもらうか、コンクリートブロックで足場を作るか専用の台を使いましょう。私の場合は工務店さんにお願いして架台を作ってもらってそこに乗っけました。注文住宅を作っている最中、計画中の方ならお願いしてみるのも手かもしれませんね。
集水器の取り付け
次に集水器を取り付けるために雨樋を切ります。この雨樋を切る位置は絶対に説明書通り(水の取り込み口と同じ高さ)にしてください。上すぎる場合は蓋から水があふれ出て、下すぎる場合は水がたまらないからです。雨樋とタンクが近い場合、集水器と取り込み口をつなぐホースがUの字で心配になると思いますがちゃんと水が貯まるので安心してください。
我が家の雨水タンクと雨樋をつなぐホースもたわんでいますが、ちゃんと水が溜まってます。
雨樋を切るときにも注意してほしいことがあります。これは説明書には書かれていないのですが、雨樋を切り取るときは先に下を切って、次に上を切ったほうが安全です。雨が降った後や冬場の雪が積もる中で作業をすると、雨樋から水が流れているので、上から切ると下を切っているときに水が滴り落ちてきます。滑って危ないですし、私は雪が降った翌日に取り付けたので、雪解け水で手がかじかんで死にかけました。切る順番を意識しておくと安全に作業ができると思います。
切った雨樋をヤスリで削っておくと安全というのも書いてあったのですが、手元になかったので私はやってません。やったほうが良いと思いつつやらずでも大丈夫です。それで怪我したことは今の所ないです。
蛇口の取り付け
蛇口、コックをそのまま取り付けるとすき間から水漏れする可能性があります。
対策として取り付けるネジ山の部分に止水テープを巻きつけましょう(付属で入っているのでご安心を)。巻きつける方向に合わせて、ピチッと2~5回巻いていくだけで大丈夫です。
このとき、ゆるくではなくネジ山にテープを押し付ける感じでくっつけていき、テープにギザギザが浮き上がるようにしっかり巻きつけましょう。テープがすき間をふさいで水漏れがおさまるので忘れずに止水テープを巻いておきましょう。
これで取り付けは完了。雨樋を切るが1番苦戦するはずです。もし余裕があれば切れ味の良い塩ビパイプ用のノコギリを購入しておくと取り付けが楽になると思います。
タンク内の水、どれぐらいで貯まる?使い切る?
どれくらい水は貯まる?
降水量の基礎知識をおさらいしておきましょう。
降水量は、降った雨がどこにも流れ去らずにそのまま溜まった場合の水の深さで、mm(ミリメートル)で表しています。例えば、「1時間で100ミリの降水量」は降った雨がそのままたまった場合、1時間で雨が水深10cmとなるということです。1平方メートルに100ミリの雨が降った場合、水の量は100リットル(重さにして約100kg)になります。
気象庁「雨・雪について」
降水量1mmの雨が1時間降ると、1平米に1リットル水がたまります。ちなみに我が家は左右の長さが均一の切妻屋根で、片方の面積が約30平米。30リットル溜まっていく計算になります。
ざっくりとした肌感覚でいうと、雨が一日降り続いたら満タンになる。一晩降ったりやんだりだと半分ぐらいは貯まるという感じです。
実際にご自宅に取り付けたときにどれくらい貯まるか気になる人に向けて、屋根に降った雨水がどれくらい雨水タンクに流れ込むかを計算するページを作りました。気になる方はこちらもチェックしてみてください。
普段の水量
幅6m、奥行き1.5mの家庭菜園スペースを設けていて、庭の一部を芝生、夏場は緑のカーテンをプランター50Lを2つで作っています。これで家庭菜園とプランターには朝夕水やりをし、芝生は土が乾いた感じのときに水をまいてました。これで250リットルの場合、一週間ぐらいは持ちます。
2021年7月ごろに1週間~10日ほど雨が降らない日が続いて、完全にタンクが空になったことが1度ありました。そのため2台目を購入しております。※この月の福岡の降水量は45.5ミリで雨量が少ない月でした。
菜園スペースが広い場合は250リットル1つだと少し心もとないかもしれません。
2台目を購入して500リットルで2年近く運用していますが、今のところ水が足りないという経験はありません。
娘のトイレトレーニング期間中は、パンツにおもらししてしまったときの下洗い用の水として大活躍してました。今は、幼稚園の上履きを洗ったり、服についてどろんこを落としたりと意外なところで生活用水が必要になる場面は結構あるので地味に助かる場面が多いのが嬉しいですね。
災害時は?
普段、トイレに何回行っているかわかりますか?おしっこだけで、4~7回ぐらいでしょうか。8回以上だと頻尿とも言われます。
1回200ccから400cc、1日の尿量は1500ccくらい。トイレに行く回数は1日4回から7回が正常といわれています。ただ、夏場にビールを多く飲んだ場合、1日の尿量が2500ccであっても異常ではありません。好きでビールを1リットルも飲んだのですから、水分を多くとれば、それだけ尿量やトイレの回数も増えるということです。
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トイレを手動で流す際に使う水量はどれくらいでしょうか?
6リットルを一気に流すとされています。つまり少なく見積もっても大人1人当りおしっこで1日4回計24リットルの水がトイレで必要になります。子ども1人の夫婦の世帯なら1日60リットル以上が少なくとも必要になることになります。
2021年1月に大分県で寒波による水道管凍結で、6日間断水した地域もありました(朝日新聞「大分・中津の断水、6日ぶり解消 市長は陳謝」より)。こう考えるとメリットの災害時の水確保といっても、ホームダム270リットル1つで足りるかという疑問も生じてきますね(あるにこしたことはないのですが)。
まとめ
雨水タンク愛用者から見て現状は以下のように捉えています。
- 節水に役立つ、災害時の水確保に役立つが、サイズが小さいと足りない可能性もある
- デメリットは適切に設置すれば起きにくい
- 集水器の取り付けだけは最新の注意を払ったほうが良い
雨水タンクがあるとデメリットよりも便利のほうが上回ると思います。実際に導入して困ったことがないので、自分で設置する手間はあるもののぜひ検討してみてはいかがでしょうか?
費用面が気になる人は補助金をつかって購入するとよいでしょう。全国各地の補助金を出している自治体をまとめました。あわせてチェックしてみてください。
ホームダムの使用感以外にも設置にかかる費用やボウフラ対策、補助金などについてお役立ち情報をまとめています。雨水タンクに関する疑問を解消する内容ですので、もしよかったら御覧ください。
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