こんにちは、福田栗作(@kurisakunchi)です。このブログでは注文住宅や雨水タンクに関する話題についてユーザー目線で解説しています。
ドウダンツツジを庭に植えたいけど実際どうなんだろう…
113人にご自宅の生垣に関するアンケートを行ったところ4人が植えていると回答したドウダンツツジ(満天星、灯台躑躅)。またシンボルツリーに関するアンケートでは1人が植えていると答えていました。
この記事ではご自宅に植えるか迷っている人向けに、回答者が実際に植えて感じた「良かった点」や「後悔・失敗したポイント」を紹介していきます。
ドウダンツツジ(満天星、灯台躑躅)の基礎知識
ドウダンツツジ(満天星、灯台躑躅)の基本情報
- 分類:ツツジ科ドウダンツツジ属
- 原産地:伊豆以西、四国、九州
- 開花時期:4月
- 樹高:1~2.5mの落葉性低木
同じツツジ科の樹種のツツジに関してまとめた記事もあります。ご興味あるかたはこちらも合わせてご覧ください。
ドウダンツツジ(満天星、灯台躑躅)の育て方※1
- 植え付け
- 適期:2~3月、10月下旬~12月
- 土壌:火山灰質の土
- 剪定
- 5月下旬~6月中旬に刈り込むと紅葉が楽しめる。
- 12月も刈り込み時期
- 施肥
- 時期:2月と8月下旬
- タイプ:油かすか油かすと粒状化成肥料を等量に混ぜたもの
ドウダンツツジ(満天星、灯台躑躅)の害虫
ドウダンツツジの害虫被害でこれまでに確認されているものは、「クワカミキリ」「ソボリンゴカミキリ」「ゴマフボクトウ」によって立ち木の中を食べられるというものです※2。
- クワカミキリ※3
- 分布:本州、四国、九州
- 生態
- 6~7月に羽化して樹木に丸い穴を開けて外に出る
- 7~8月、樹皮を噛んで傷を作り産卵し、10日ほどで孵化する。
- 幼虫は枝から幹に木の内部を食い進み孔道を作っていく
- 終齢になると蛹に変化し、成虫になる
- 被害
- 1匹で2~4m幹を食い進むため、数匹で内部に大きな空洞ができる
- 空洞が原因で強風で倒れやすくなる。
- 木の勢力が衰えて枯れるケースもある。
- 防除方法
- 孔道に外に通じる小さな穴を開けて糞を外に出すのでこれを見つける。
- 穴に薬剤を詰めて殺虫する
- ゴマフボクトウ※4
- 症状
- 幼虫が枝に食入り、幹ないで孔道を作って食害する
- 強風なので折れたり、枝枯れを引き起こす
- 若木は地表面近くの幹の基部が食べられることで枯れることが多い。
- 防除法
- 糞を排出する穴から多くの淡い赤色、赤茶色の丸い虫糞を見つける。
- 被害を受けた枝を早めに切り、幼虫を捕殺する。
- 穴から針金を入れて刺殺するか、殺虫剤を入れて穴を閉じる。
- 枯れ枝や落ち葉などを処分して産卵場所を作らない。
- 症状
ドウダンツツジ(満天星、灯台躑躅)の雑学
- ドウダンツツジの枝が昔の灯台(結び灯台)の脚に似ていることが名前の由来とする説があります※5。
- また、漢字で「満天星」と書くのは白い花が夜空に満天の星をちらしたように美しいことから、その字をあてたといいます※6。
- 在来種だけど自生地が不明だったことから外来種と疑われていたことがある。1913年に高知の蛇紋岩地に産するのが確認されたという※7。
- ドウダンツツジは紅葉樹。4月には白いきれいな花をつけ、新緑の頃には涼し気な緑の葉が秋になると赤く燃え盛るように変わるので1年を通じて楽しめる花です。
紅葉が気になる人はモミジ・カエデ、花をつけ紅葉する木が気になる方はウメや桜の記事もありますので、合わせてチェックしてみてください。
調査の概要
シンボルツリーに関する調査
クラウドワークスを利用して、「シンボルツリーに関する調査」と題して2022年10月23日~24日に調査を行い、110件の回答を集め、追加で2022年10月25日~30日に90件の回答をいただきました。
質問内容は以下の3問で自由回答形式です。
- ご自宅に植えているシンボルツリーの樹種を教えてください。
- シンボルツリーを植えて良かった点、気に入っているところを教えてください。
- シンボルツリーを植えて後悔している点、失敗したポイントを教えてください。
この調査の結果で、ドウダンツツジ(満天星、灯台躑躅)は1票獲得していました。
1位のオリーブ、2位のシマトネリコ、3位のハナミズキについても同様に植えた人の声をまとめています。シンボルツリーの樹種をお迷いの方は合わせてご覧ください。
なお、200件の回答結果をまとめてランキング形式にまとめた記事もあります。他の樹種について迷っている人はこちらも合わせてご覧ください。
生け垣に関する調査
クラウドワークスを利用して、「ご自宅の生け垣に関する意識調査」と題して2023年3月20日から4月2日までの間、アンケート調査を行い、113件の回答を集めました。
質問の内容は以下の3問で自由回答形式です。
- ご自宅の生け垣に採用した樹木、樹種を教えてください。
- その樹木、樹種にして良かった点、気に入っているところを教えてください。
- その樹木、樹種を巡る後悔や植えて失敗したポイントを教えてください。
この調査で、ドウダンツツジ(満天星、灯台躑躅)は4票獲得していました。
シンボルツリーと同様に1位のカナメモチとレッドロビンを植えた人の声もまとめました。2位は9票獲得したサザンカで、こちらも同様に生け垣に採用して良かった点などをまとめています。
また、このアンケート結果をまとめてランキング形式で人気樹種を紹介した記事もあります。植栽を迷っている人は合わせて御覧ください。
ドウダンツツジ(満天星、灯台躑躅)を植えた人の本音
ドウダンツツジ(満天星、灯台躑躅)を植えて良かった点
シンボルツリーに採用した人は…
- 春に花が咲くのが楽しみだからです
生け垣にした人は…
- ドウダンは、成長が早く植えて数年で隙間も埋まりこれからは、高さと幅を意識してカットする事が毎年の楽しみになりそう。
- ツツジは季節になると花が一斉に咲きほこるところと、花の色を統一したのが良かったです。
- 小枝がミチっと生えるので隙間を埋めてくれるから葉があると目隠しにピッタリです。枝が細いので剪定もしやすく、多少乱暴に素人が刈っても恰好が付きます。
- ドウダンツツジの花はスズランの様な可愛い白い花で、咲き終わった後も花がら摘みの必要もなく、花の季節が過ぎると赤く紅葉して綺麗です。目隠しよりは修景が目的なので、地面から60cm位上を生垣にして、下はキレンゲツツジ・エゾムラサキツツジ・白と赤のサツキを植えてあります。ツツジは丈夫で手が掛らず育て易いです。
花がたくさんさく派と隙間が埋まり目隠しとして役に立つ派にきれいにわかれました。
生け垣で花を楽しみたい人にはツバキやキンモクセイ、目隠し重視の人にはマサキがおすすめです。この記事と同様に植えた人の声をまとめてますので、合わせて御覧ください。
ドウダンツツジ(満天星、灯台躑躅)を巡る失敗・後悔
シンボルツリーに採用した人は…
- 以外に成長するんだなと思いました
生け垣を作った人は…
- 特になし
- ツツジは花が枯れても散ったりせず、枯れたまま木に残るので咲いた後の手入れが大変なのと、剪定で刈り込むのに綺麗な形にするのに技術がいるので毎回プロにお願いするので出費が痛いですね。
- 簡単に刈ることが出来るので刈りすぎたりすることがあり、生えそろうまで少々不格好になっしまうこともあります。落葉樹なので葉が無い冬はスカスカで、あまり目隠しの意味がなくなります。花も葉も落ちてゴミになりやすい。
- 道路から燐家の玄関までの6m位の長さの敷地境界に、枝が燐家に出ないように1mくらい開けて植えてあるのですが、成長するに従って枝も広く張る様になり、苦情を言われた事は有りませんが、迷惑にならない様にまめに剪定をする事や、燐家の修景にも影響があるので樹形も考えなくてはならない事が、大変です。
剪定が大変という人は4人中2人、もうひとりも剪定の失敗を後悔ポイントとしてあげていますね。
カイヅカイブキやツバキなども剪定が大変という声があがっていました。これの樹種も同様に植えた人の回答をまとめていますので合わせてご覧ください。
まとめ
- ドウダンツツジは満天の星のような白い花や燃え盛る紅葉が楽しめる四季を感じられる樹種。
- 植えてよかった声は「花がきれい」と「目隠しになる」で二分していた。
- 失敗・後悔は剪定が大変、冬は目隠しが機能しないなどの声も。
ドウダンツツジを庭に植えた人の意見を紹介してみました。可憐な白い花は咲いたら絶対にテンションが上がって、季節感を感じられること間違いなしです。
この記事がシンボルツリーや生け垣の樹種選びのお役に立てたら嬉しいです。
余談ですが、植えるのも切るのも樹木について悩んでいる場合はプロにおまかせするのが一番です。植物は話しかけたり仕草を見せたりしないので自分の行なったことが正解だったのかわからないのが育てる上で一番むずかしいポイントです。管理人も実際に生け垣を管理していてもこれであっているかよくわからないまま過ごしてます。
そういう不安がある人は年間受付件数20万件以上を誇る、その道のプロ「【剪定110番】」に相談してしまいましょう。24時間受け付けている電話相談、プロが実地で見てくれる現地調査、現場を見た内容に基づく正確なお見積もりの3つが無料でしてもらえます。もちろん作業後の追加料金はなしで全国どこでも対応可能です。庭木1本から対応しているので気軽に聞いてみるのがオススメです。
シンボルツリーや生け垣に関する情報以外にも外構のスケジュール感や減額方法など外構に関する基礎知識や役に立つ情報をまとめています。もし興味がありましたら、御覧ください。
参考文献
※1:講談社編「ガーデン植物大図鑑」(講談社)
※2:森林総合研究所九州支所「九州の森と林業」
※3:森林総合研究所九州支所「ケヤキ人工林のクワカミキリ被害」
※4:埼玉県花と緑の振興センター「埼玉県花と緑の振興センター 植木類の病害虫 ゴマフボクトウ」
※5:京都橘大学WebTB「旬メール 灯台躑躅[ドウダンツツジ]」
※6:東京農工大学「農工大の樹その55 ドウダンツツジ」
※7:宮内泰之「恵泉樹の文化史(3) ドウダンツツジ」
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